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結婚をきっかけに考えた「このままでいいのか」。働き方を見直して社内SEを選んだ理由
ITエンジニアとしてキャリアを積む中で、ライフイベントをきっかけに働き方を見直す人は少なくない。「キャリアも続けたい、でも無理はしたくない」——そんな葛藤を感じるタイミングは、誰にでも訪れる瞬間です。
今回は、受託開発エンジニアとして7年のキャリアを積んだ田中美咲さん(29歳)に話を聞きました。結婚をきっかけに「このまま続けられるか」という問いと向き合い、社内SEへの転職を決意した田中さんの選択は、「守りの転職」ではなく「納得の選択」でした。
この記事はこんな方におすすめ
- ライフイベントを見据えてキャリアを考えたい方
- 残業・働き方を改善したいITエンジニア
- 社内SEへの転職を検討しているが、技術的な成長が心配な方

【転職者情報】
氏名:田中 美咲
年齢:29歳
居住地:東京都
現職:社内SE(事業会社・Webサービス)
前職:受託開発企業(Webエンジニア)
エンジニア歴:7年
前職技術スタック:PHP(Laravel)、JavaScript(Vue.js)、MySQL
現職技術スタック:TypeScript、React、Node.js、AWS(S3 / Lambda)
転職先企業:従業員150名・自社Webサービス企業・リモート&フレックス制度あり

① エンジニアとしてのキャリアのスタート
Q. エンジニアを目指したきっかけを教えてください
大学時代に独学でWebサイトを作ったのが最初のきっかけです。「自分のアイデアがそのまま動くものになる」という体験が楽しくて、そのままエンジニアの道に進みました。
新卒で受託開発の会社に入社して、最初はHTMLやCSSの修正から始まり、2年目からPHP(Laravel)を使ったバックエンド開発を担当するようになりました。「もっと技術力を上げたい」という気持ちが強かった時期です。
② 前職(受託開発)のリアル
Q. 前職ではどのような業務を担当していましたか?
主にWebアプリケーションの新規開発と保守を担当していました。3〜4案件を並行して持つことも多く、フロントエンドからバックエンドまで幅広く対応していました。技術スタックはPHP/Laravel、JavaScript/Vue.js、MySQLが中心です。
プロジェクトごとにクライアントも要件も異なるので、毎回新鮮な気持ちで取り組めるのは楽しかったです。「受託開発はスキルが磨かれる」とよく言いますが、本当にその通りだと感じていました。
Q. 仕事としてのやりがいはどんな点でしたか?
やっぱり「技術の幅が広がること」ですね。案件によって使う技術が変わるので、自然とキャッチアップ力が鍛えられます。リリース直前の追い込みや、クライアントからの「ありがとう」は単純に嬉しかった。
スピード感も好きでした。短いサイクルで成果が出るし、自分の成長を実感しやすい環境でした。
Q. 一方で、働き方について感じていたことは?
正直、繁忙期の働き方はきつかったです。納期前は残業が続いて、生活リズムが崩れることも。1ヶ月単位で見ると「今月は全然プライベートの時間がなかった」という月もありました。
業務量の波が大きいのも悩みでした。余裕のある週もあれば、突発的な仕様変更で週末まで作業することも。スケジュールの読みにくさは、ずっと気になっていました。
Q. 将来に対して、どのような不安がありましたか?
「このペースで5年後、10年後も働けるのか?」という漠然とした不安は、ずっとありました。当時は独身で体力的にも問題なかったのですが、ライフステージが変わったときに同じ働き方ができる自信がなかったんです。
技術は好きだし、エンジニアとしてのキャリアは続けたい。でも、この働き方が自分の理想かと聞かれたら……正直「違うかもしれない」と思っていました。
POINT
「今は大丈夫」でも「将来が不安」——この感覚こそが転職を考えるきっかけになることが多い。
③ 転機:ライフイベントとキャリアの見直し
Q. 働き方を見直そうと思ったきっかけを教えてください
結婚したことが一番大きかったです。パートナーと将来の話をする中で、「子どもができたら?」「親の介護が必要になったら?」という話題が出るようになって。そのたびに「今の働き方のままで対応できるのか」という問いが頭をよぎるようになりました。
「今が辛い」というよりも、「このまま続けることに納得できなくなってきた」という感覚です。転職を急いでいたわけではなく、将来設計として「働き方を変える必要があるな」と思い始めたタイミングでした。
Q. 当時、どんなことに悩んでいましたか?
一番悩んだのは「キャリアを諦めることになるんじゃないか」という不安でした。働き方を変えるということは、技術的な成長が止まってしまうのでは?という怖さがあって。
でも冷静に考えると、無理して続けることで体を壊したり、燃え尽きてしまったら、そっちのほうがキャリアへのダメージが大きい。「続けられること」がキャリアにとって一番重要なんじゃないか、と気づいていきました。
POINT
「キャリアを諦める転職」ではなく「キャリアを守るための選択」——ライフイベントは、働き方を再設計するきっかけになる。

④ 社内SEという選択
Q. なぜ社内SEを選んだのですか?
正直、最初は社内SEに対して「技術的に物足りないのでは?」というイメージがあったんです。でも調べていくうちに、自社サービスを持つ企業の社内SEは、開発にもしっかり関われると知りました。
決め手は3つです。
- ①働き方が安定していること(残業が少ない、フレックス・リモートあり)
- 継続的な開発ができること(同じサービスを長期で育てられる)
- スキルアップの機会があること。
この3つが揃っている環境なら、キャリアも生活も両立できると思いました。
Q. 転職にあたって不安はありましたか?
技術が止まることへの不安は最後まで残っていました。受託だと常に新しい案件・技術に触れられるので。あとは年収が下がるかもという不安もありました。
でも転職エージェントの方に「社内SEでもTypeScriptやReact、AWSを使う現場は多い」と聞いて、少し安心しました。実際に今の職場では受託時代より高い技術スタックで開発しているくらいです(笑)。
⑤ 転職エージェントとの出会いとサポート
Q. エージェントを利用したきっかけは?
最初は転職サイトで情報収集をしていました。社内SEの求人を見ていたのですが、求人票だけでは「本当に開発に関われるのか」「残業は実際どうなのか」がわからなくて。そのタイミングで登録したのが社内SE転職ナビでした。
Q. 初回面談の印象はいかがでしたか?
正直、最初は「転職を急かされるのでは」と身構えていました(笑)。でも実際は全然違って、「今すぐ転職を決めなくていい」というスタンスで話を聞いてくれて。働き方の悩みもキャリアの不安も、両方ちゃんと受け止めてもらえた感じがしました。
「条件を整理するだけでも意味がある」と言ってもらえて、転職活動へのハードルがぐっと下がりました。
Q. 印象に残っているサポートはありますか?
社内SEのリアルな情報を教えてくれたことが一番助かりました。「この会社は開発比率が高い」「この企業のリモートワークは実態としてこうなっている」など、求人票には載っていない情報を具体的に教えてもらえました。
あとは、比較検討の軸を一緒に整理してくれたこと。「年収・働き方・技術環境の3軸で考えてみましょう」とアドバイスをもらって、自分の優先順位が明確になりました。
POINT
「転職を急かさない」「リアルな情報を提供する」——転職エージェントの本来の役割は、「寄り添うこと」にある。

⑥ 転職活動の流れと入社の決め手
Q. 転職活動はどのように進みましたか?
登録から内定まで約2ヶ月でした。エージェントから紹介された企業は5社で、そのうち3社に応募。書類通過が2社、最終的に2社から内定をいただきました。転職活動中も現職を続けながらだったので、ペースを崩さずに進められて助かりました。
Q. 転職先を決めた理由は?
フレックス・フルリモート制度が実態として機能していること、自社Webサービスの開発に直接関われること、この2点が大きかったです。面接で「現在の開発チームの構成と技術スタック」を具体的に聞けたことで、入社後のイメージがしっかり持てました。
年収は前職比で微増でした。「働き方を変えると年収が下がる」と思い込んでいたのですが、そうでもなかったです。
⑦ 社内SEとしての働き方(転職後のリアル)
Q. 現在の業務内容を教えてください
自社Webサービスのフロントエンド・バックエンド開発を担当しています。技術スタックはTypeScript、React、Node.js、AWS(S3 / Lambda)です。受託時代と比べると技術レベルは上がっていて、新鮮な気持ちで取り組んでいます。
社内SEといっても、ヘルプデスクや社内システム管理だけではなく、サービスの改善・新機能開発にしっかり関われています。チーム内での役割も明確で、自分の担当範囲を持ちながら裁量を持って動ける環境です。
Q. 働き方はどのように変わりましたか?
残業がほぼなくなりました。繁忙期でも月10時間以内くらいで、以前のような「今週末も仕事だ……」という状況は一切なくなりました。フルリモートで、コアタイムは10〜15時のフレックス制なので、生活リズムがかなり安定しています。
「仕事終わりに予定を入れられる」という当たり前のことが、こんなに心の余裕につながるとは思っていませんでした。
Q. 転職して感じた一番の変化は?
「長く続けられる」という実感です。以前は「いつまで続けられるかな」という漠然とした不安が常にありましたが、今はそれがない。技術的にも成長できているし、生活も安定している。これが一番大きな変化だと思います。
POINT
社内SEへの転職は「キャリアダウン」ではない。技術環境・働き方・年収の3つをバランスよく整えた「キャリアの再設計」だ。

⑧ 社内SEのメリット・デメリット(本音)
Q. 社内SEのメリットは?
働き方の安定が最大のメリットです。残業が少ない、リモート・フレックスが機能している、突発的な案件変更がない。このあたりは受託と比べると圧倒的に違います。
また、同じサービスを継続的に育てられることで、コードベースや業務への理解が深まります。「なぜこのアーキテクチャなのか」「この設計判断の背景は何か」まで把握できるのは、長く携わっているからこそ。
Q. 一方で、大変な点は?
社内調整の多さはあります。受託と違って、エンジニア以外のステークホルダー(営業、CS、経営層)との連携が増えます。最初は「なぜこんなに会議が多いのか」と感じましたが、今はプロダクトの全体像を把握するために必要なことだと思えています。
技術選定の自由度は、受託に比べると低い場面もあります。社内のコンセンサスが必要なので、「やってみたい技術をすぐ試せる」とはいかない。ただ、それはスタートアップや個人開発で補う方法もあると思っています。
⑨ 今後のキャリア
Q. 今後どのようなキャリアを考えていますか?
まずは今の環境で、プロダクト開発のスキルをしっかり磨きたいです。TypeScriptやAWSはまだ伸びしろを感じているので、技術的な深掘りを続けたい。
中長期的には、テックリードやエンジニアリングマネージャーのポジションも視野に入れています。「続けられる環境で、じっくりキャリアを積む」——これが今の私にとって一番大切なことだと思っています。
⑩ 同じように悩んでいる方へ
Q. 同じように悩んでいる方へ、一言お願いします
「キャリアを諦めたくないけど、無理もしたくない」という気持ちは、全然おかしくないと思います。むしろ、それは自分のキャリアを真剣に考えている証拠だと思って欲しいです。
「働き方を変えること=キャリアを下げること」ではありません。私自身、社内SEに転職して技術スタックはむしろ上がりました。大切なのは「どこで働くか」より「どんな環境で、長く続けられるか」だと、転職してからより強く感じています。
焦らず、まず情報を集めることから始めてみてください。エージェントに相談するのは「転職を決意してから」でなくていい。私みたいに「なんとなく不安」なタイミングで話を聞くだけでも、すごく整理になりますよ。
編集後記
田中さんのストーリーが示すのは、「ライフイベントとキャリアはトレードオフである」という思い込みへのアンチテーゼでした。
結婚をきっかけに働き方を見直した田中さんは、キャリアを諦めたわけでも、後退したわけでもない。社内SEという選択によって、「技術的な成長」「働き方の安定」「長く続けられる環境」という3つを同時に手に入れることができました。
「このままでいいのか」という問いは、弱さではなく、自分のキャリアと向き合う力になります。一人で抱え込まず、まず選択肢を知ることからぜひ始めてみてはいかがですか。
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※掲載している写真はイメージです。インタビュー内容とは直接関係ありません。



