IT化が進む現代において、社内SEの需要が高まっています。この記事を読んでいる方の中にも、社内SEを目指している方がいらっしゃると思います。
また、社内SEになるには、どのようなスキルや資格が求められるのでしょうか。この記事では、社内SEになる方法やエンジニア未経験者と経験者で求められるスキルの違い、資格について解説します。
社内SEを目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。
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社内SEになるには?仕事内容から必要なスキル・資格を解説
社内SEとは、企業の社内システムの開発・運用・保守・サポートなどの業務を行うITエンジニアのことです。企業のビジネスを支える重要な役割を担っています。
社内SEになるには、大きく分けて以下の2つの方法があります。
システムエンジニアとして実務経験を積んでから社内SEに転職する
システムエンジニアとして実務経験を積むと、システム開発の流れやIT知識・スキルを身につけることができます。そのため、社内SEへの転職の際に有利になります。
未経験から社内SEとして就職する
未経験でも入社ができる企業に就職することで社内SEになることができます。
社内SEとして働く際におすすめの資格は下記になります。
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- システムアーキテクト試験
- ネットワークスペシャリスト試験
社内SEとしてどのようなスキルを身につけたいのかによって、取得すべき資格は変わります。自分のキャリアプランを明確にして、必要な資格を取得するようにしましょう。
社内SEの仕事内容
社内SEの仕事内容は大きく分けて以下の4つです。
- 社内情報システム部門の予算管理・予算作成
- 社内情報システムの企画やプロジェクト管理
- 社内情報システムの開発や運用、保守までを一気通貫で管理
- ITデバイスの管理やトラブル解決
それぞれの仕事内容について解説していきます。
社内情報システム部門の予算管理・予算作成
社内情報システム部門の予算管理・予算作成とは、社内情報システム部門の予算を計画・立案・管理する業務です。
社内SEは、経営戦略やIT戦略を踏まえて、適切な人員や予算を計画・立案し、執行状況をモニタリングすることで、社内情報システム部門の円滑な運営を行います。
社内情報システムの企画やプロジェクト管理
社内情報システムの企画やプロジェクト管理とは、社内システムの開発・導入・運用・保守に関する企画やプロジェクト管理を行う業務です。
社内SEは、経営戦略やIT戦略を踏まえて、社内システムの導入・運用・保守に関する企画を策定し、プロジェクトを円滑に進めるように尽力します。特に、上流工程から一貫して携わりたい方におすすめできます。
社内情報システムの開発や運用、保守までを一気通貫で管理
社内SEは、社内システムの開発から運用・保守までを、一貫して管理します。
社内システムの開発や運用、保守までを一気通貫で管理することで、社内システムの品質や運用効率を向上させることができます。また、全工程を管理することで、社内システムの全体像を把握でき、より効果的なシステム運用を行うことができます。
ITデバイスの管理やトラブル解決
ITデバイスの管理やトラブル解決とは、社内にあるパソコンやスマートフォン、サーバーなどのITデバイスの管理やセキュリティ対策、トラブル解決を行う業務です。
ITデバイスの管理やトラブル解決は、社内システムの安定稼働に欠かせない重要な業務です。社内SEは、ITデバイスの適切な管理やトラブル対応を行うことで、社内システムの安定稼働を維持します。
社内SEになるには?
社内SEは企業の業務や経営戦略を理解した上で、社内システムを管理し、企業の課題解決に取り組みます。
また、社内SEになるには、エンジニア経験者とIT業界未経験者でそれぞれ必要なスキルが異なります。ここからは、それぞれに必要なスキルについて解説します。
エンジニア未経験者の場合はエンジニア知識の学習が必要
社内SEになるためには、ITに関する幅広い知識やスキル、コミュニケーション能力などが求められます。エンジニア未経験者の場合は、その中でも特にITに関する知識の学習が重要です。
具体的には、ITに関する以下のスキル・知識が求められます。
- プログラミング言語
- 業務や基幹システムの運用や保守
- セキュリティ
- ネットワーク
ITに関する知識を身につけることで、エンジニア未経験者でも社内SEの求人に応募しやすくなります。
プログラミングに関する知識
プログラミング言語は、システム開発の基本となるスキルです。社内SEは、社内システムの開発・運用・保守に携わる際に、プログラミング言語の基礎的な知識が必要です。
また、プログラミング言語の基礎的な知識があれば、社内システムの要件定義や設計・開発、運用・保守などの業務を適切に行うことができます。加えて、社内システムの課題解決やセキュリティ対策にも役立ちます。
業務や基幹システムの運用や保守の知識
社内業務や基幹システムの運用や保守の知識も社内SEには求められます。
社内SE自らが開発していないシステムだったとしても、運用・保守を行うのは社内SEの仕事です。具体的にシステムの運用・保守には、システムの不具合対応や障害復旧、パフォーマンス改善など、さまざまな業務があります。
社内SEは、これらの業務を適切に行うために、システムの概要や仕様、運用・保守のなどの知識が必要になります。
システム開発に関する基礎知識
社内SEは、企業の業務や経営戦略を支える社内システムの開発・運用・保守を担当します。そのため、システム開発に関する幅広い知識が必要です。具体的には、システム開発プロセスやデータベースといった技術的な知識から、プロジェクトのマネジメントといった経験やスキルが求められます。
さらに、社内SEが外注先のベンダーと連携して開発を進める場合、上流工程を担当することもあります。そのため、要件定義や設計などの上流工程に関する知識も必要です。
ネットワークやセキュリティに関する知識
社内SEはネットワークやセキュリティに関する知識も求められます。
- ネットワーク
ネットワークは、コンピューター同士を接続するための仕組みです。社内SEは、ネットワークの知識を身につけることで、社内システムのネットワーク設計・構築、運用・保守などの業務を適切に行うことができます。
具体的にはネットワークに関する以下の知識が求められます。
- ネットワークの種類や仕組み
- ネットワークの構成要素
- ネットワークの通信プロトコル
- ネットワークのセキュリティ対策
- セキュリティ
セキュリティは、システムを外部からの攻撃から守るための仕組みです。社内SEは、セキュリティの知識を身につけることで、社内システムのセキュリティ対策を適切に行うことができます。
具体的にはセキュリティに関する以下の知識が求められます。
- セキュリティの基本概念
- サイバー攻撃への対応
- セキュリティの脅威と対策
- セキュリティ対策ソフト
特に未経験者から社内SEを目指す場合には、ネットワークやセキュリティに関する知識を身につけ、臨機応変に対応できるスキルが求められます。
ヒューマンスキル
社内SEは、社内のユーザーと協力してシステム開発や運用を行うため、技術的なスキルに加えて、以下で紹介するヒューマンスキルも必要です。
- マネジメントスキル
- コミュニケーション能力
- 問題解決能力
それぞれ解説していきます。
マネジメントスキル
マネジメントスキルとは、システムの開発や導入などのプロジェクトを成功に導くためのスキルです。
具体的には、以下のスキルが挙げられます。
- プロジェクトの計画・実行・管理
- スケジュール・予算・品質の管理
- リスク・課題の管理
また、エンジニアとしてのキャリアを歩んでこなかった未経験の方でも、過去に何らかのマネジメント経験を積んでいれば、社内SEとしてその経験を活かすことができます。
コミュニケーション能力
社内SEは、社内のユーザーや関係者と円滑にコミュニケーションをとることが求められます。
具体的には、以下のスキルが挙げられます。
- ヒアリングスキル
- 説明力
- プレゼンテーションスキル
- 交渉力
例えば、不具合発生時に的確なヒアリングを行ったり、ITに詳しくない社員に専門的な内容をわかりやすく伝える場合にこれらのスキルが求められます。上記のスキルを身につけることで、社内SEとしてより活躍することができるでしょう。
問題解決能力
社内SEは、システムの開発や運用、ユーザーからの問い合わせ対応などを通じて、さまざまなシステムの不具合に直面します。
これらの問題を迅速かつ適切に解決するために、「問題を正しく把握し」「原因を分析し」「適切な解決策を立案する」といった問題解決能力が求められます。
問題解決能力を高めるには、以下の方法が挙げられます。
- 問題解決のフレームワークを学ぶ
5W1Hやアジャイル開発といった問題解決のフレームワークを学ぶことで、問題解決の基本的な考え方や手順を身につけることができます。 - 実践経験を積む
問題解決能力は、実践経験を積むことで最も身につきます。
エンジニア経験者の場合
エンジニア経験者が社内SEになるには、以下のスキル・知識が求められます。
- 社内のステークホルダーとの交渉スキル
- ベンダーコントロールのスキル
- コミュニケーション能力
- 論理的思考力を鍛える
- システム開発の戦略立案スキル
エンジニア経験者の場合は、プログラミングスキルやITに関する知識は身についています。そのため、より実践的なスキルやコミュニケーション能力が必要になります。
ここからはそれぞれのスキルについて解説していきます。
社内のステークホルダーとの交渉スキル
社内のステークホルダーとの交渉スキルとは、社内のユーザーや関係者と、システム開発や運用に関する要件やスケジュール、予算などを調整する際に必要なスキルです。
社内SEは、システム開発や運用において、さまざまなステークホルダーと関わる必要があります。例えば、ユーザー部門の担当者や、経営層、外部ベンダーなどです。これらのステークホルダーと円滑にコミュニケーションをとり、無理のない開発を行うためには、交渉スキルが欠かせません。
ベンダーコントロールのスキル
ITにおけるベンダーとは、IT製品やサービスを提供する企業を指します。つまり、社内SEからみたベンダーとは、システムの開発を依頼する企業のことです。
ベンダーコントロールのスキルとは、外部ベンダーと協力してシステム開発や運用を行う際に必要なスキルです。具体的には、以下のスキルが挙げられます。
- ベンダーの業務内容やスキルを理解する力
- ベンダーとの関係を構築する力
- ベンダーと合意形成を図る力
- ベンダーの進捗状況を管理する力
- ベンダーの品質を管理する力
社内SEは、システム開発や運用において、外部ベンダーと協力する機会が多くあります。そのため、システムの品質やコストは社内SEのベンターコントロールに依存します。
もし、社内SEの知識不足や指示が曖昧な場合、手戻りが発生し、プロジェクトの遅延や品質の低下を招く可能性があります。ベンダーコントロールは業務を行う上で身につきますが、最低限ITのスキルとコミュニケーション能力は身につけておきましょう。
コミュニケーション能力
エンジニア経験者も未経験者も、システム開発においてはベンダーや社内のユーザーとコミュニケーションを取る必要があります。ユーザーの中にはITの知識が豊富ではない場合も多く、要件を正確に把握するためには、相手の立場に立ってわかりやすく説明するコミュニケーション能力が求められます。
また、社内SEは、関係者間の認識を合わせ、チームとして円滑に作業を進めるために、調整役としてコミュニケーション能力を発揮する必要もあります。
論理的思考力を鍛える
論理的思考力とは、物事を体系的に整理して考え、論理的に結論を導き出す力です。さまざまなシステムの不具合に対応する社内SEにとって、論理的思考力は必要不可欠なスキルであると言えます。
また、ロジカルシンキングを鍛えるためには、以下のポイントを押さえることが大切です。
- 事実を正確に把握する
- 原因を論理的に分析する
- 複数の解決策を検討する
- 実行力を身につける
問題解決の第一歩は、事実を正確に把握することです。
システム開発の戦略立案スキル
システム開発の戦略立案スキルとは、企業の経営戦略を踏まえて、システム開発の目的や目標を明確にし、実現するための計画を立てるスキルです。
社内SEは、企業の業務や経営に深く関わる機会が多いため、システム開発の戦略立案スキルは、業務効率化や生産性向上、新たなビジネス創出など、企業の経営目標を達成するために欠かせないスキルです。
システム開発の戦略立案スキルを身につけることで、より幅広い業務をこなし、活躍の場を広げることができるようになります。
参考までに社内SEの求人はどんな仕事内容、スキルを必要とするかご覧ください。
社内SEにおすすめの資格は大きく分けて4つある
社内SEにおすすめの資格は大きく分けて以下の4つに分類することができます。
- ユーザー系
- システム開発系
- ベンダー資格系
- マネジメント系
ここからはそれぞれの資格について解説していきます。
社内SEとして、どのようなスキルや知識を身につけたいのかによって、おすすめの資格は異なります。自分のキャリアプランや目標に合わせて、資格取得を検討してみてください。
ユーザー系
ユーザー系の資格は、ユーザーの視点に立った知識やスキルを証明する資格です。
- ITパスポート : 情報処理技術者試験のうちのひとつで、ITに関する基礎知識を持っていることを証明する国家試験
- ディープラーニングG検定 : ディープラーニングの基礎知識を持ち、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識が問われる試験
- 情報セキュリティマネジメント試験 : 情報セキュリティのリスクを分析・評価し、適切な対策を実施する能力が問われる試験
システム開発系
システム開発系の資格は、システム開発のスキルや知識を証明する資格です。
システム開発系の資格の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- データベーススペシャリスト試験
- 情報処理安全確保支援士
ベンダー資格系
ベンダー資格系は、特定のベンダーの製品やサービスに関する知識やスキルを証明する資格です。
ベンダー資格系の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- Oracle認定資格
- Microsoft認定資格
- AWS認定資格
- Google Cloud Platform認定資格
マネジメント系
マネジメント系の資格は、マネジメントスキルを証明する資格です。社内SEとして、プロジェクトやチームのリーダーとして活躍したい場合には、マネジメント系の資格を取得しておくことをおすすめします。
マネジメント系の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- プロジェクトマネージャ試験
- PMP
- ITIL
- ITストラテジスト試験
- システム監査試験
IT関連の資格を難易度順で紹介
社内SEが持っていると有利になるIT関連の資格を難易度順に紹介していきます。
- ITコーディネーター試験
- CCNA
- 情報セキュリティマネジメント試験
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- ITストラテジスト試験
- システムアーキテクト試験
ITコーディネーター試験
ITコーディネーター試験とは、ITと企業経営の両方の知識を持ち、ITサービスの導入から運用までを行えることを認定する資格です。
試験形式 | 多岐選択問題 |
問題数 | 100問(必須60問・選択40問) |
必須問題 | ・PGL全体の領域から出題される基本問題(40問) ・PGLのIT経営共通領域から出題の応用問題(20問) |
選択問題 | ・経営系問題(40問) ・情報系問題(40問) |
試験時間 | 120分 |
試験の合格基準は50%〜70%で、他のIT系の資格試験と比べてもやや受かりやすい試験であると言えます。
参考 : ITコーディネータ試験
CCNA
CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、シスコシステムズが認定するネットワーク技術者向けの資格です。
試験形式 | ・選択問題 ・ドラッグアンドドロップ問題 ・穴埋め入力 ・シナリオ問題 ・シミュレーション問題 |
問題数 | 103問程度 |
試験内容 | ・ネットワークの基礎 ・ネットワークアクセス ・IP接続 ・IPサービス ・セキュリティの基礎 |
試験時間 | 120分 |
合格点は公式には発表されていませんが、おおよそ1,000点満点中850点が合格の目安となっています。また、合格率は約25〜30%ほどです。
参考 : CCNA
情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する情報セキュリティに関するリスクを分析・評価し、適切な対策を実施する能力を認定する試験です。
試験形式 | 多岐選択問題 |
問題数 | 60問(科目A:48問・科目B:12問) |
科目A試験 | ・情報セキュリティ管理の実践規範 ・情報セキュリティ関連法規 など |
科目B試験 | 情報セキュリティ管理の実践力を問う |
試験時間 | 120分 |
合格率は50~70%ほどで半分以上が突破できる試験となっています。
参考 : 情報セキュリティマネジメント試験
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。ITに関する基礎的な知識と技能を有し、実践的な活用能力を身につけた人材を認定する試験です。
試験形式 | 多岐選択問題 |
問題数 | 80問(科目A:60問・科目B:20問) |
科目A試験 | ・テクノロジ系 ・マネジメント系 ・ストラテジ系 |
科目B試験 | ・アルゴリズム / プログラミング ・セキュリティ |
試験時間 | 190分 |
科目AとBの総合評価点1,000点満点中、600点以上で合格です。合格率は40~50%ほどで、対策を取らないと簡単には合格できない試験になっています。
参考 : 基本情報技術者試験
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。ITに関する応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した人材を認定する試験です。
試験形式 | 多岐選択問題・記述式 |
問題数 | 85問(午前:80問・午後:5問) |
午前問題 | ・テクノロジ系 ・マネジメント系 ・ストラテジ系 |
午後問題 | ・セキュリティ ・経営戦略 ・ネットワーク ・データベース などから選択 |
試験時間 | 300分 |
合格基準は、午前・午後ともに6割以上の得点です。午後問題は記述式となるので、基本情報技術者試験よりも難易度が上がっています。
参考 : 応用情報技術者試験
ITストラテジスト試験
ITストラテジスト試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。企業の経営戦略に基づいて、情報技術を活用して改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する能力を認定する試験です。
試験形式 | 多岐選択問題・記述式・論述式 |
問題数 | 58問(午前I試験:30問・午前II試験:25問・午後I試験:2問・午後II試験:1問) |
午前I試験 | ・テクノロジ系 ・マネジメント系 ・ストラテジ系 |
午前II試 | ・テクノロジ系 ・ストラテジ系 |
午後I試験 | ・情報システム(3題のうち2題を選択) |
午後II試験 | ・情報システム(2題のうち1題を選択) |
試験時間 | 300分 |
ITストラテジスト試験の合格率は約15%であるため、しっかりと対策を取らないと合格するには難しい試験です。
参考 :ITストラテジスト試験
システムアーキテクト試験
システムアーキテクト試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。情報システムの企画、設計、開発、運用・保守に至る全工程を統括する能力を認定する試験です。
試験形式 | 多岐選択問題・記述式・論述式 |
問題数 | 58問(午前I試験:30問・午前II試験:25問・午後I試験:2問・午後II試験:1問) |
午前I試験 | ・テクノロジ系 ・マネジメント系 ・ストラテジ系 |
午前II試 | ・テクノロジ系 ・ストラテジ系 |
午後I試験 | ・システム開発における知識(3題のうち2題を選択) |
午後II試験 | ・システム開発における知識(2題のうち1題を選択) |
試験時間 | 300分 |
システムアーキテクト試験は、合格率13〜15%の難関試験となっており、合格するには難しい試験となっています。
参考 :システムアーキテクト試験
マネジメント関連の資格を難易度順で紹介
社内SEが持っていると有利になるマネジメント関連の資格を難易度順に紹介していきます。
- PMP試験
- PMJ-A試験
- PMOスペシャリスト認定試験
- プロジェクトマネージャー試験
PMP試験
PMP(Project Management Professional)とは、プロジェクトマネジメントに関する国際的な資格です。Project Management Institute(PMI)によって実施・認定されています。
試験形式 | 多岐選択問題・複数選択・空欄穴埋め |
問題数 | 180問(採点対象は175問) |
問題内容 | ・PEOPLE ・PROCESS ・BUSINESS ENVIRONMENT |
試験時間 | 230分 |
PMP試験を受験するには、以下の2つの要件を満たす必要があります。
- プロジェクト業務を指揮・監督する立場で、36ヶ月のプロジェクトマネジメント経験(大卒者の場合)
- 35時間の公式なプロジェクトマネジメントの研修の受講
また、PMIはPMP試験の難易度や合格率を公表していませんが、国際的な資格であるため難易度は高い試験となっています。
参考 : PMP試験
PMJ-A試験
PMJ-A試験は、一般社団法人日本PMO協会が実施するプロジェクトマネジメントの基礎知識とスキルを認定する試験です。
試験形式 | 四択問題形式 |
問題数 | 120問 |
問題内容 | プロジェクトマネジメントに関する問題 |
試験時間 | 120分 |
資格取得までは、オンラインで完結するため、忙しい方や自分のペースで勉強したいという方におすすめできる試験です。資格取得までの流れは下記の通りです。
- 映像型eラーニングで学ぶ (約7.5時間)+自習(目安約20~40時間)
- オンライン試験を受験(2時間)
- 合格し資格取得 or 再試験
参考 : PMJ-A試験
PMOスペシャリスト認定試験
PMOスペシャリスト認定試験は、一般社団法人日本PMO協会が実施するプロジェクトマネジメントオフィス(PMO)の運営に必要な知識とスキルを認定する試験です。
試験形式 | 四択問題形式 |
問題数 | 50問 |
問題内容 | プロジェクトマネジメントやPMOに関する問題 |
試験時間 | 90分 |
PMJ-A試験同様、資格取得まではオンラインで完結するため、忙しい方や自分のペースで勉強したいという方におすすめできる試験です。
ただし、受験資格としてPJM-Aもしくは、日本PMO協会以外の団体のプロジェクトマネジメント関連資格を有していることが求められます。
参考 : PMOスペシャリスト認定試験
プロジェクトマネージャー試験
プロジェクトマネージャー試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。プロジェクトの計画、実行、監視、コントロール、閉鎖に関する知識とスキルを認定する試験です。
試験形式 | 多岐選択問題・記述式・論述式 |
問題数 | 58問(午前I試験:30問・午前II試験:25問・午後I試験:2問・午後II試験:1問) |
午前I試験 | ・テクノロジ系 ・マネジメント系 ・ストラテジ系 |
午前II試 | ・プロジェクトマネジメント ・セキュリティ ・開発技術 など |
午後I試験 | ・プロジェクトマネジメントにおける知識(3題のうち2題を選択) |
午後II試験 | ・プロジェクトマネジメントにおける知識(2題のうち1題を選択) |
試験時間 | 300分 |
合格率は15%ほどで難易度の高い試験です。
参考 :プロジェクトマネージャー試験
社内SEはやめとけと言われる?
社内SEはやめとけと言われることがあります。その理由は、以下の3点が考えられます。
- 仕事範囲が広い
- スキルアップが難しい
- 調整能力が必要
社内SEはやめとけと言われる理由について、それぞれ解説していきます。
仕事範囲が広い
社内SEは、企業の業務システムの運用や保守、開発、インフラ構築など幅広い業務を担当します。
加えて、外部のベンダーとのスケジュール調整や予算管理、プロジェクトの進捗管理なども行うため、仕事は決して楽ではありません。このような仕事範囲の広さが、社内SEはやめとけと言われる理由の一つです。
しかし、プログラミングなどの開発・ITスキルだけでなく、マネジメントスキルも身につけられる点がメリットであると言えます。
スキルアップが難しい
社内SEは、企業の業務システムの運用や保守が主な業務となるため、最新の技術に触れる機会が少ない傾向にあります。
また、社内のさまざまな関係者と調整を行う必要があるため、コミュニケーションや交渉スキルも求められます。そのため、開発のような技術的なスキルだけでなく、コミュニケーションスキルや調整スキルも磨く必要があります。
このように、社内SEのスキルアップは、ハードルが高いというデメリットがあります。
調整能力が必要
社内SEは、企業の業務システムの運用や保守、開発、インフラ構築など、幅広い業務を担当します。そのため、システムの導入や改修を行う際に、経営層や部門責任者など社内のさまざまな関係者と調整を行う必要があります。
また、ITに関する専門的な知識がない方に対して、わかりやすくシステムの説明をする必要があります。その際にコミュニケーション能力や論理的思考力といった開発以外のスキルも求められます。
社内SEに関するよくある質問
社内SEとシステムエンジニアの違いは?
社内SEとシステムエンジニアは、どちらもITの職種ですが、仕事内容にはいくつかの違いがあります。
社内SEは、企業の業務システムの運用や保守、開発、インフラ構築など、幅広い業務を担当します。そのため、社内のさまざまな関係者とコミュニケーションをとる機会が多く、調整能力も求められます。
一方、システムエンジニアは、システムの開発や設計、構築、テストなどの業務を担当します。そのため、最新の技術やトレンドを常にキャッチアップし、高度なスキルを身につけることが求められます。
社内SEの仕事内容とは?
社内SEは、企業の業務システムの運用や保守、開発、インフラ構築など幅広い業務を担当します。
具体的な仕事内容は、企業によって異なりますが、主な仕事内容は以下の通りです。
- 業務システムの運用・保守
- 業務システムの開発
- インフラ構築
- 社内のITに関する問い合わせ対応
社内SEの仕事は、企業の業務やIT環境の状況に合わせて、多岐にわたります。そのため、幅広い知識やスキルが求められます。
社内SEの求人なら社内SE転職ナビ
社内SE転職ナビは、社内SEの求人に特化した転職をサポートします。「カジュアル面談」「キャリア面談」「オンライン面談」の3パターンから、ご自身の状況に合わせた面談を行うことができます。
豊富な求人情報や専任のコンサルタントによるサポートにより、希望する転職先を見つけられるようにサポートします。
《社内SE転職ナビが選ばれる5つの特徴》
提案社内SE求人 平均25.6社
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内定率がグッと上がる職歴添削、面接対策が好評
まとめ
本記事では、社内SEの仕事内容やおすすめの資格を詳しく解説しました。
未経験者は、まずはITに関する基礎知識を身につけることが重要です。そのために、ITパスポートなどの資格を取得しておくとよいでしょう。
経験者は、これまでの経験を活かして社内SEとして活躍するためのスキルを磨くことが重要です。そのために、社内SEの求人情報をチェックして、求められるスキルや経験を把握しておくことが大切です。
この記事を書いた人:前嶋 翠(まえじま みどり)
・プロフィール
COBOLが終わろうとする時代にプログラマのキャリアをスタートし、主にJavaエンジニアとして経験を積みました。フリーランスエンジニアとして活動していたとき、リーマンショックが起こったことをきっかけに家庭に入りました。出産を経て在宅でできる仕事として、ライターに。ITエンジニア経験のあるライターとして、IT業界のあれこれを皆さまにわかりやすくお伝えしていきます。