情シスにおすすめの資格は?目的別に優先したい資格と選び方を解説

情シスにおすすめの資格は?目的別に優先したい資格と選び方を解説

情シス(情報システム部門)や社内SEを目指す際、「どの資格を取れば転職に役立つのか」「現在の業務に必要なスキルをどう身につければよいのか」と迷う方もいるでしょう。

情シス・社内SEとして働くために必須の資格はありませんが、担当業務に合った資格を選べば、IT知識の習得や専門性の強化、転職時のスキル証明に役立ちます。

本記事では、SE・情シスにおすすめの資格を、インフラ・セキュリティ・ヘルプデスク・システム企画などの業務別に紹介します。難易度・勉強時間・受験費用を比較し、未経験からの取得順や転職活動での活かし方まで解説します。

【この記事のポイント】

  • 情シス・社内SEに必須の資格はなく、担当業務や目指す職種に合わせて選ぶことが重要
  • 未経験者はITパスポートや基本情報技術者、経験者はCCNAや情報セキュリティマネジメントなどが候補
  • 資格で得た知識を実務や演習で活用し、具体的な経験・実績につなげることが転職での評価につながる

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この記事の目次

SE・情シスに資格は必要?

SE・情シス・社内SEの仕事に、特定の資格は原則として必須ではありません。採用や配属では、担当するシステムに関する知識や、これまでの実務経験などが判断材料になります。

一方で、資格取得には主に次の3つのメリットがあります。

メリット情シス業務での具体例
不足している知識を体系的に学べるネットワーク障害の調査に必要なTCP/IP、DNS、DHCPなどの仕組みを学ぶ
担当領域の専門知識を深められる情報資産管理、アクセス権限の管理、セキュリティインシデントへの対応方法を学ぶ
転職時に知識を示す材料になるネットワーク運用の求人でCCNA、セキュリティ管理の求人で情報セキュリティマネジメント試験など、業務に関連する資格を伝える

資格選びでは、現在の担当業務と、今後担当したい業務を基準にすることが重要です。 未経験者ならIT全般の基礎を学ぶ資格、経験者ならネットワークやセキュリティなど、専門領域に対応した資格が候補になります。

SEと情シス・社内SEの仕事内容の違い

SE(システムエンジニア)は、主にシステムの設計・開発・導入などを担当する職種です。一方、情シス(情報システム部門)は、自社のIT環境を整備・運用し、従業員が業務で利用するシステムやネットワークを管理する組織を指します。

社内SEは、一般的に情シス部門などで社内システムの企画・開発・運用を担う職種です。ただし、企業によって担当範囲は異なり、社内システムの開発が中心の場合もあれば、ヘルプデスクやITインフラ管理を兼務する場合もあります。

比較項目SE情シス・社内SE
主な業務システムの要件定義・設計・開発・導入社内IT環境の企画・導入・運用・管理
利用者顧客企業やサービス利用者など主に自社の従業員
対象システム業務システム、Webサービスなど社内業務システム、クラウドサービス、ネットワーク、PCなど
求められる知識設計・開発技術、データベース、プログラミングなどインフラ、セキュリティ、IT資産管理、システム企画など
関連する資格の例基本情報技術者、応用情報技術者など情報セキュリティマネジメント、CCNA、ITILなど

※SEと社内SEの業務範囲は企業や担当部署によって重なる場合があります。

情シスの担当業務によって必要なスキルは異なる

情シスの仕事は幅広く、すべての担当者に同じ専門知識が必要なわけではありません。

例えば、社内のPC管理や問い合わせ対応を担当する場合は、Windowsの基本操作、Microsoft 365のアカウント管理、端末の設定・トラブル対応などの知識が役立ちます。

一方、ネットワーク管理ではTCP/IPやDNS、VPNなどの知識が、セキュリティ管理ではアクセス権限の設計、認証方式、ログ監視、インシデント対応などの知識が求められます。

さらに、システムの新規導入や刷新を担当する場合は、現場の業務要件を整理し、製品を比較して、費用・導入スケジュール・運用体制を検討する能力も必要です。

そのため、資格は知名度や難易度だけで選ばず、担当したい業務に必要な知識を学べるかで判断することが重要です。

例えば、ネットワーク管理を担当したいならCCNA、セキュリティ運用を担当したいなら情報セキュリティマネジメント試験、ITサービスの運用改善を担いたいならITIL関連資格が候補になります。

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SE資格の種類|国家資格・民間資格・ベンダー資格

SE・情シス向けの資格は、実施主体や認定する知識によって、国家資格・民間資格・ベンダー資格に分けられます。

IT全般の知識を身につけるなら国家資格、担当領域の専門性を高めるなら民間資格、業務で使用する製品やサービスの知識を深めるならベンダー資格が候補になります。

種類特徴主な資格向いている人
国家資格・国家試験ITの基礎から専門知識、マネジメントまで幅広く問われる基本情報技術者、応用情報技術者、情報セキュリティマネジメントITの基礎を固めたい人、幅広い業務を担当する人
民間資格ネットワークやセキュリティ、ITサービス管理など特定分野の知識を問うCompTIA Network+、Security+、ITIL担当領域の専門知識を深めたい人
ベンダー資格特定メーカーの製品・サービスに関する知識や運用技術を問うCCNA、Microsoft認定資格業務で使用する製品・技術に合わせて学びたい人

※ベンダー資格も広い意味では民間資格に含まれます。ここでは比較しやすいように分けています。

国家資格・国家試験

情報処理技術者試験などの国家試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施しています。

例えば、基本情報技術者試験では、ネットワークやデータベース、セキュリティ、アルゴリズムなどの基礎を学べます。応用情報技術者試験では、技術に加えてプロジェクト管理や経営戦略についても、より高度な理解が求められます。

社内システムの運用から新規導入まで幅広く担当する情シスにとって、特定の製品に限定されない知識を習得できる点がメリットです。

民間資格

民間資格は、業界団体などが実施する資格・認定試験です。

例えば、CompTIA Network+では、TCP/IPやルーティング、ネットワーク障害の原因分析などを学べます。CompTIA Security+では、脆弱性への対策、アクセス制御、インシデント対応などが主な学習対象です。

特定メーカーの製品に依存しない知識を問う資格もあり、複数のメーカーの機器やサービスを管理する情シス担当者にも適しています。

ただし、資格によっては有効期限があり、更新や継続学習が必要です。受験料に加えて、取得後の維持条件も確認しましょう。

ベンダー資格

ベンダー資格は、IT企業が自社製品やサービスに関する知識・技術を認定する資格です。

例えば、CCNAではCisco製ネットワーク機器を扱ううえで必要な知識を学べます。Microsoft認定資格には、AzureやMicrosoft 365などを対象としたものがあります。

情シスでは、実際に利用している環境との関連性が重要です。Microsoft 365の管理を担当するならMicrosoft関連の認定資格、Cisco製ネットワーク機器を運用するならCCNAなど、担当業務に直結する資格を優先するとよいでしょう。

インフラ・ネットワーク業務におすすめの資格

情シスのインフラ業務では、社内LANやWi-Fi、サーバー、VPNなどの運用・管理を担当します。ネットワーク障害が発生した際には、端末の設定、通信経路、ネットワーク機器などを確認し、原因を切り分ける知識が必要です。

IT全般の基礎を固めたい人には基本情報技術者試験、ネットワークの構築・設定まで学びたい人にはCCNA、メーカーを問わずネットワーク運用の知識を身につけたい人にはCompTIA Network+が候補になります。

基本情報技術者試験(FE)

基本情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。ネットワーク、データベース、セキュリティ、アルゴリズム、システム開発など、IT全般の基礎知識が問われます。

情シスでは、ネットワークだけでなく、業務システムやデータベース、セキュリティなど複数の領域を扱うことがあります。基本情報技術者試験は、特定分野の専門資格に進む前に、IT全体の仕組みを理解したい人に適しています。

例えば、社内システムに接続できないという問い合わせが発生した場合、ネットワークの問題なのか、サーバーや認証の問題なのかを整理するには、複数の技術領域に関する基礎知識が役立ちます。

ただし、基本情報技術者試験にはアルゴリズムやプログラミングに関する出題もあります。ITインフラの運用だけを学ぶ試験ではないため、ネットワークの専門知識を深めたい場合はCCNAやNetwork+も検討しましょう。

項目内容
資格区分国家試験
試験方式CBT方式
試験時間科目A:90分/科目B:100分
出題数科目A:60問/科目B:20問
受験資格制限なし

CCNA・Network+

CCNAとCompTIA Network+は、どちらもネットワークの知識を問う認定資格ですが、学習内容の重点が異なります。

CCNAはCisco製ネットワーク機器の設定やルーティング・スイッチングを含む技術知識、Network+はメーカーを問わないネットワークの構築・運用・障害対応を学びたい人に適しています。

比較項目CCNACompTIA Network+
認定団体CiscoCompTIA
試験番号200-301N10-009
主な学習範囲IP接続、ルーティング、スイッチング、セキュリティ、自動化ネットワークの基礎、実装、運用、セキュリティ、障害対応
試験時間120分90分
問題形式選択問題など選択問題・実技形式の問題
おすすめの人ネットワーク機器の設定・構築に携わりたい人メーカーを問わずネットワーク管理・運用を担当したい人

CCNAの学習では、VLANによるネットワーク分割、ルーティング、アクセス制御などを扱います。例えば、部署ごとにネットワークを分離したり、通信を許可する範囲を制御したりする際に、設定内容を理解するための知識が身につきます。

Network+では、ネットワーク監視や障害対応も重要な出題分野です。現行のN10-009試験では、トラブルシューティングが出題範囲の24%を占めています。

例えば、社内の一部のPCだけインターネットに接続できない場合、IPアドレスの割り当て、DNSの設定、物理的な接続、ネットワーク機器の状態などを順に確認する必要があります。Network+の学習は、こうした原因の切り分け方を理解する際に役立ちます。

資格を選ぶ際は、勤務先のネットワーク環境や担当範囲を確認しましょう。Cisco製機器の設定・構築を担当するならCCNA、複数メーカーの機器やネットワークサービスを管理するならNetwork+が候補になります。

なお、CCNAは2027年2月3日から試験バージョン2.0へ移行する予定です。受験時期に応じた試験範囲と教材を確認しましょう。

セキュリティ業務におすすめの資格

情シスのセキュリティ業務では、社内システムへのアクセス権限の管理、情報漏えい対策、セキュリティインシデントへの対応などを担当します。

例えば、退職者のアカウントが残っていたり、従業員が不審なメールの添付ファイルを開いてしまったりした場合、被害を防ぐための運用ルールや対応手順が必要です。

こうした組織全体の情報セキュリティ管理を学ぶ資格として、情報セキュリティマネジメント試験(SG)が適しています。

情報セキュリティマネジメント試験(SG)

情報セキュリティマネジメント試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。企業や組織の情報資産を守るためのリスク管理、セキュリティ対策、関連法規などの知識が問われます。

特徴は、攻撃手法の技術的な分析だけでなく、組織としてどのように情報を管理し、事故を予防・対応するかを学べる点です。

主な出題分野と情シス業務との関係は、次のとおりです。

出題分野情シス業務での活用例
情報資産管理顧客情報や社内機密情報を分類し、適切なアクセス権限を設定する
リスクアセスメント情報漏えいや不正アクセスのリスクを洗い出し、対策の優先順位を決める
アクセス管理・認証アカウントの発行・削除、権限の定期的な棚卸し、認証方法の見直しを行う
インシデント管理マルウェア感染や情報漏えいが疑われる場合の連絡・初動対応手順を整備する
委託先管理外部ベンダーに情報を取り扱わせる際の管理方法や契約上の条件を確認する
セキュリティ教育フィッシングメールへの対応や機密情報の取り扱いについて従業員に周知する

例えば、従業員が退職した後もクラウドサービスのアカウントが利用できる状態では、不正アクセスにつながるおそれがあります。

この問題に対応するには、退職時にアカウントを停止するだけでなく、人事部門からの退職情報の連携、各サービスの権限確認、処理履歴の記録まで含めた運用手順を整える必要があります。

情報セキュリティマネジメント試験の学習は、こうした個別のセキュリティ対策を組織の管理体制として運用する考え方を身につける際に役立ちます。

試験の概要は以下のとおりです。

項目内容
資格区分国家試験
実施機関IPA(情報処理推進機構)
受験資格制限なし
試験方式CBT方式
試験時間120分
出題数科目A・B合わせて60問
合格基準総合評価点600点以上/1,000点
受験手数料7,500円(税込)

科目Aでは情報セキュリティの基礎知識、科目Bでは情報資産管理やリスク評価などを題材としたケーススタディが出題されます。知識の暗記だけでなく、実際の業務状況に応じて適切な対応を判断する力が求められます。

なお、2026年12月28日以降は試験システムの切り替えに伴う実施休止が予定されています。受験する場合は、IPAの最新の試験日程を確認してください。

情報セキュリティマネジメント試験は、セキュリティ業務を初めて担当する人や、アカウント管理・情報資産管理・社内ルールの整備を担当している情シスに向いています。

一方、脆弱性診断や高度なセキュリティ技術、セキュリティ対策の設計まで専門性を深めたい場合は、情報処理安全確保支援士試験(SC)なども次の学習目標になります。

情シス・ヘルプデスクにおすすめの資格

情シスのヘルプデスク業務では、PCの初期設定やソフトウェアの操作案内、アカウント管理、社内からの問い合わせ対応などを担当します。

例えば、「PCが起動しない」「Excelで集計できない」「社内システムにログインできない」といった問い合わせは、原因も必要な知識も異なります。

IT全般の基礎を学ぶならITパスポート、Office製品の操作支援ならMOS、PCやOSの障害対応まで習得したいならCompTIA A+が候補になります。

ITパスポート試験(IP)

ITパスポート試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。コンピューターやネットワーク、情報セキュリティの基礎に加え、企業活動やITを活用した業務改善についても学べます。

情シス未経験者や、ITの基礎知識を整理したいヘルプデスク担当者に向いています。

例えば、社員から「社内システムにアクセスできない」と問い合わせがあった場合、ネットワーク・認証・アプリケーションのどこに原因がありそうかを考えるには、それぞれの基本的な仕組みを知っておく必要があります。

ITパスポートの学習は、こうした問い合わせの内容を整理し、適切な担当者やベンダーに引き継ぐための土台になります。

項目内容
資格区分国家試験
受験資格制限なし
試験方式CBT方式
試験時間120分
出題数100問・四肢択一
受験手数料7,500円(税込)

ITパスポートは幅広い基礎知識を問う試験であり、PCの修理やサーバーの設定を実践する試験ではありません。技術的なトラブル対応を主業務とする場合は、CompTIA A+などで専門知識を補う方法があります。

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)

MOSは、Word・Excel・PowerPointなどのMicrosoft Office製品を操作するスキルを証明する資格です。

情シスでは、Office製品の使い方について社員から相談される場合があります。例えば、Excelの関数が正しく動作しない、ピボットテーブルで集計したい、Wordの書式が崩れるといった問い合わせです。

MOSは製品別に試験が設けられているため、実際の問い合わせが多いアプリケーションを選んで学習できる点が特徴です。

主な試験科目学習内容情シスでの活用例
Excel 365(一般)関数、テーブル、グラフなど集計方法や表の作成に関する問い合わせ対応
Excel 365 エキスパート高度な関数、ピボットテーブル、入力規則など複雑な集計表の改善、データ整理の支援
Word 365(一般)書式設定、表の編集、変更履歴など文書の体裁や共同編集に関する操作支援
PowerPoint 365(一般)スライドマスター、図表、プレゼンテーションの設定など社内資料の作成・編集に関する操作支援

MOS 365の試験は実技形式で、一般受験料は1科目12,980円(税込)、試験時間は50分です。2025年9月24日以降に合格したMOS資格の有効期間は5年間です。なお、それ以前に取得した資格には有効期限がありません。

なお、MOSが扱うのは主にOfficeアプリケーションの操作です。Microsoft 365のユーザー管理やライセンス割り当て、Exchange Onlineの設定など、管理者向けの業務とは学習範囲が異なります。

Office製品の問い合わせが多い職場ならMOS、Microsoft 365の管理運用を担当するならMicrosoft Learnの管理者向け学習コンテンツなど、担当範囲に応じて学習内容を選びましょう。

CompTIA A+

CompTIA A+は、PCやOS、ネットワーク、セキュリティなど、ITサポートに必要な知識と問題解決能力を評価する民間認定資格です。

特に、PCのセットアップ、端末の故障対応、Windowsの設定、ネットワーク接続のトラブルシューティングを担当する情シスに向いています。

例えば、社員から「Wi-Fiには接続できているのに、社内システムが開けない」と相談された場合、次のような切り分けが必要です。

  1. ほかのWebサイトや社内サービスにも接続できないか確認する
  2. IPアドレスやDNSなど、端末側のネットワーク設定を確認する
  3. VPNや社内ネットワークへの接続状態を確認する
  4. 同じ問題がほかの端末でも発生しているか確認する
  5. 調査結果から、端末・ネットワーク・サーバーの担当者へ適切に引き継ぐ

CompTIA A+では、こうしたトラブルに対して、状況の確認から原因の特定、対処、結果の検証までを体系的に学べます。

試験はCore 1とCore 2の2科目で構成され、両方への合格が認定取得の条件です。ハードウェアやネットワークを中心とする分野と、OS・セキュリティ・トラブルシューティングなどの分野を学びます。

ITパスポートがIT全般の基礎知識、MOSがOffice製品の操作スキルを対象とするのに対し、CompTIA A+はITサポート担当者として技術的な問題を調査・解決するための知識を学べる点が特徴です。

上流工程・企画・マネジメントにおすすめの資格

情シスの上流工程では、社内システムの新規導入や刷新、IT投資の検討、ベンダー選定、運用体制の設計などを担当します。

例えば、老朽化した販売管理システムを刷新する場合、既存業務の課題を整理し、導入費用や運用負荷、他システムとの連携、移行時のリスクまで検討する必要があります。

こうした業務では、技術面と管理面の両方を理解して判断できることが重要です。IT全般の知識を深めるなら応用情報技術者試験、システム導入後の運用管理を改善したいならITIL Foundationが候補になります。

応用情報技術者試験(AP)

応用情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。基本情報技術者試験よりも広い視点で、システム設計、プロジェクトマネジメント、ITサービスマネジメント、経営戦略などの知識が問われます。

情シスでは、システムを導入する際に、技術的な実現性だけでなく、費用対効果や運用負荷も考慮する必要があります。

例えば、新しい勤怠管理システムを導入する場合、次のような判断が求められます。

  • 既存の人事・給与システムと連携できるか
  • 現場の承認フローや就業規則に対応できるか
  • 初期費用・月額費用・保守費用は予算に収まるか
  • 従業員情報へのアクセス権限を適切に管理できるか
  • 移行時に必要な作業や業務停止のリスクはどの程度か

応用情報技術者試験の学習では、こうした検討に関係する技術・管理・戦略分野の知識を体系的に学べます。

特に、インフラ運用やシステム開発の経験を持ち、システム企画や導入プロジェクトの管理へ担当範囲を広げたい人に向いています。

項目内容
資格区分国家試験
受験資格制限なし
試験方式CBT方式(2026年度)
出題形式科目A:多肢選択式/科目B:記述式
受験手数料7,500円(税込)
有効期限なし

2026年度からCBT方式に移行していますが、出題範囲や問題形式は従来の試験から変更されていません。2027年度には試験制度の見直しが予定されているため、受験年度に対応した教材を選びましょう。

なお、さらにIT戦略の立案を専門的に学びたい場合は、ITストラテジスト試験、ITサービスの管理を深めたい場合はITサービスマネージャ試験も選択肢になります。

ITIL Foundation

ITIL Foundationは、ITサービスマネジメントの基本的な考え方を学ぶための民間認定資格です。

システムを安定して利用できる状態に保ち、障害対応や変更管理などの運用プロセスを改善するための知識が身につきます。

情シスでは、社内システムの障害対応が担当者個人の経験に依存しているケースもあります。例えば、同じトラブルが何度も発生しているにもかかわらず、その都度復旧作業だけを行っている場合、根本的な原因が解消されません。

ITILでは、こうした課題に対応するため、主に次のような考え方を学びます。

管理領域情シス業務での活用例
インシデント管理システム障害の影響を抑え、業務を早期に復旧させる
問題管理繰り返し発生する障害の原因を調査し、再発防止策を検討する
変更管理システム更新時の影響範囲やリスクを評価し、変更を管理する
サービス要求管理アカウント発行やソフトウェア利用申請などを適切に処理する
サービスレベル管理対応時間やサービス品質の目標を設定し、運用状況を評価する

例えば、社内からの問い合わせが増えて対応が遅れている場合、問い合わせ内容を分類して、回答手順の標準化やセルフサービス化を検討する方法があります。

ITILの知識は、こうした運用業務を可視化し、担当者が変わっても一定の品質で対応できる仕組みを整える場面で役立ちます。

2026年にはITIL Foundation(Version 5)が提供されており、従来のITサービス管理に加えて、デジタル製品・サービスのライフサイクル全体を対象とする考え方も扱われています。

項目内容
資格区分民間認定資格
認定機関PeopleCert
対象者IT運用、サービス管理、ヘルプデスク、情シス担当者など
学習内容ITサービス管理、サービス品質、運用改善など
更新制度原則3年ごとに更新が必要

ITIL Foundationは、システム開発の技術力を直接評価する資格ではありません。障害対応や問い合わせ管理を改善したい人、IT運用チームの管理を担当する人に適しています。

すでにITIL 4 Foundationを取得している場合は、Version 5への移行用試験も用意されているため、改めて全範囲を受験する必要があるか確認するとよいでしょう。

目的別に選ぶSE・情シスのおすすめ資格

情シスに役立つ資格は、現在の経験や担当業務によって優先順位が変わります。未経験者がITの基礎を学ぶ場合と、経験者がネットワークやセキュリティの専門性を高める場合では、適した資格が異なるためです。

ここでは、これまで紹介した資格をもとに、キャリアや担当業務に応じた取得の優先順位を整理します。

未経験・初学者が基礎を学ぶための資格

未経験者は、IT全般の基礎知識を身につけたうえで、希望する業務に関連する資格へ進むと効率的です。

目指す業務最初の候補次に検討する資格
ヘルプデスク・IT資産管理ITパスポートCompTIA A+
PC・ネットワーク管理ITパスポート基本情報技術者、Network+
セキュリティ運用情報セキュリティマネジメントCompTIA Security+
社内システムの運用・改善基本情報技術者応用情報技術者

例えば、ヘルプデスクへの転職を目指す場合、ITパスポートでネットワークやセキュリティの基礎を学び、CompTIA A+でPC・OSの障害対応について理解を深める方法があります。

一方、社内システムの運用や改善を担当したい場合は、基本情報技術者試験でデータベースやネットワーク、システム開発の知識を習得すると、業務全体の理解に役立ちます。

なお、資格は表の順番にすべて取得する必要はありません。求人票に記載されている仕事内容や使用技術を確認し、必要な分野から学習しましょう。

情シス・社内SEの担当業務に活かす資格

すでに情シスで働いている人は、現在の業務で対応に時間がかかっている領域や、今後担当範囲を広げたい業務から資格を選びましょう。

現在の業務・課題優先したい資格学習内容の活用先
ネットワーク障害の切り分けが難しいCCNA、Network+VLAN、ルーティング、DNSなどの調査
アカウント・権限管理の運用を改善したい情報セキュリティマネジメント権限の棚卸し、退職者アカウントの管理
問い合わせ対応が属人化しているITIL Foundation対応手順の標準化、インシデント・問題管理
システム導入やベンダー調整を担当したい応用情報技術者要件整理、導入計画、リスク管理

例えば、社内ネットワークの障害対応を外部ベンダーに任せている場合でも、CCNAやNetwork+の知識があれば、障害箇所や影響範囲を整理し、調査に必要な情報を伝えやすくなります。

また、問い合わせ対応の履歴が担当者ごとに分散している場合は、ITILで学ぶインシデント管理や問題管理の考え方を活用して、記録方法や対応フローを整備できます。

資格で学んだ知識を、現在の業務でどのように使うかまで決めておくことが、スキルアップにつなげるポイントです。

専門性やマネジメント力を伸ばす資格

実務経験を積んだ情シス担当者は、専門技術を深めるか、企画・管理業務へ進むかによって資格を選べます。

例えば、ネットワーク構築の経験があるならCCNAに加え、より高度なCisco認定資格を検討できます。セキュリティ分野では、情報処理安全確保支援士試験によって、脅威分析やセキュリティ対策の設計に関する知識を深める方法があります。

また、社内システムの刷新やIT投資の計画を担当したい場合は、ITストラテジスト試験、複数のシステムや運用チームの管理を担当する場合は、ITサービスマネージャ試験などが候補になります。

キャリアの方向性検討する資格目指す担当業務
ネットワークの専門性を深めるCCNP Enterpriseネットワーク設計・構築、複雑な障害対応
セキュリティの専門性を深める情報処理安全確保支援士試験セキュリティ対策の設計、リスク分析
IT企画・戦略を担当するITストラテジスト試験IT投資計画、システム化構想
IT運用全体を管理するITサービスマネージャ試験サービス品質管理、運用体制の設計・改善

これらは専門性の高い資格ですが、難易度が高い資格を取得すること自体を目的にする必要はありません。

転職や社内でのキャリアアップを考える際は、希望する職種の応募要件や自社の評価制度を確認し、必要な知識を補える資格と、実務で積むべき経験を組み合わせて検討しましょう。

SE資格の難易度・勉強時間・活かせる業務を比較

SE・情シス向けの資格は、試験の難易度だけでなく、必要な学習時間や受験費用、取得後に活かせる業務も異なります。

例えば、IT全般の基礎を学ぶITパスポートと、ネットワークの構築・運用に関する知識を問うCCNAでは、学習範囲も必要な前提知識も違います。

これまで紹介した9つの資格について、難易度・勉強時間・受験料・更新条件・活かせる業務を一覧にまとめました。

資格難易度の目安勉強時間の目安受験料有効期限・更新活かせる業務
ITパスポート初級50〜150時間7,500円なしヘルプデスク、IT全般の基礎
基本情報技術者初級〜中級100〜200時間7,500円なし社内システムの運用・開発
応用情報技術者中級〜上級150〜300時間7,500円なしシステム企画・導入
情報セキュリティマネジメント初級〜中級50〜100時間7,500円なし情報セキュリティ管理
MOS(365)初級〜中級20〜80時間12,980円/科目5年間※Office製品の操作支援
CompTIA A+初級〜中級100〜200時間72,776円(税込・2科目合計)3年ごとに更新PC・OSの運用サポート
CompTIA Network+中級100〜200時間53,004円(税込)3年ごとに更新ネットワーク管理・保守
CCNA中級150〜300時間300米ドル3年ごとに更新ネットワーク設計・構築
ITIL Foundation初級〜中級20〜50時間690米ドル(公式教材付き)原則3年ごとに更新ITサービス運用・改善

※MOSの有効期限は2025年9月24日以降の合格分に適用されます。
※難易度・勉強時間は目安です。受験料は2026年10月時点の参考価格で、受験地域や購入条件によって異なります。

未経験からSE・情シスを目指す資格取得ロードマップ

未経験からSE・情シスを目指す場合は、資格の取得順だけでなく、学んだ知識を使って何ができるようになるかを意識することが大切です。

資格試験で知識を身につけた後、実際にPCやネットワークを操作し、設定やトラブル対応を経験することで、仕事内容への理解を深められます。

目指す仕事と現在の知識から、最初の資格を決める

まず、希望する求人を3〜5件ほど確認し、共通して求められる技術や担当業務を書き出します。次に、それぞれの知識について「説明できる」「聞いたことはある」「知らない」に分け、現在の理解度を整理しましょう。

例えば、ネットワーク管理の求人でTCP/IP、DNS、ルーティングの知識が求められている場合、それぞれの役割や仕組みを説明できるか確認します。

不足している知識が明確になったら、資格の試験範囲と照らし合わせ、学習する分野を決めます。すでに理解している内容が多ければ、基礎資格から順番に取得する必要はありません。

求人で求められる知識と現在の理解度の差を把握することが、無理のない学習計画を立てる第一歩です。

学んだ内容を演習や小さな実践で確かめる

資格の学習で理解した内容は、個人のPCや検証用環境を使って実際に試してみましょう。

例えば、次のような演習なら、実務経験がなくても取り組めます。

学習分野演習の例確認したいこと
PC・OS管理Windowsのユーザー作成、権限変更、イベントログの確認アカウントやOSの管理方法
ネットワークipconfig、ping、nslookup で通信状態を調べるIPアドレス、名前解決、疎通確認の違い
ネットワーク構築Cisco Packet TracerでVLANやルーティングを設定する通信経路とネットワーク分割の仕組み
セキュリティ検証用アカウントに異なるアクセス権限を設定する最小権限の考え方とアクセス制御
IT運用管理架空の問い合わせをもとに対応履歴と手順書を作成する障害対応の記録と情報共有

ネットワークの演習なら、設定を変更する前後で通信結果を比較し、接続できない原因を自分で説明できるか確認します。

結果は、使用した環境・設定内容・発生した問題・対処方法を簡単に記録しておきましょう。転職活動でも、学習内容を具体的に説明する材料になります。

ただし、個人の検証環境で行った演習は、業務での運用経験とは区別して伝える必要があります。実際の企業システムやネットワークを許可なく操作せず、個人環境や利用を認められた教材を使いましょう。

担当したい業務に合わせて専門分野へ進む

ITの基礎と基本操作を学んだ後は、希望する業務に合わせて専門分野を選びます。

例えば、ヘルプデスクからネットワーク管理へ進みたい場合は、PCの接続トラブルへの対応経験を活かしながら、VLANやルーティング、ネットワーク機器の設定へ学習範囲を広げる方法があります。

セキュリティ分野を目指す場合は、情報セキュリティマネジメント試験で学んだリスク管理の知識を土台に、アカウントの権限設計やログの確認などを実践するとよいでしょう。

また、システム導入や運用改善に関心がある場合は、ITILで学ぶインシデント管理・問題管理の考え方を使い、問い合わせ対応フローや障害対応手順を設計する演習も役立ちます。

資格取得後に何を学ぶかは、目指す業務と現在不足しているスキルから決めましょう。 例えば、ネットワークの基礎は理解していても設定経験が不足しているなら、新しい資格を増やす前に構築演習へ時間を充てる判断もできます。

SE資格を転職でどう伝える?経験と結びつけるポイント

情シスへの転職では、資格で学んだ知識に加え、実際に担当できる業務や問題解決の経験が評価されます。

特に情シスは、企業によって担当範囲が大きく異なる職種です。PC管理やヘルプデスクを中心とする求人もあれば、社内システムの導入、セキュリティ対策、IT戦略の立案まで担当する求人もあります。

資格をアピールする際は、応募先が求める業務と資格の学習内容を結びつけ、対応できることを具体的に伝えましょう。

求人の必須・歓迎条件と資格の関連を確認する

同じ「情シス募集」でも、求人によって必要なスキルは異なります。資格をアピールする前に、求人票の業務内容、必須条件、歓迎条件を確認しましょう。

求人票にある業務関連する資格選考で伝えたい経験・知識
PCキッティング・ヘルプデスクCompTIA A+、ITパスポートOSの設定、問い合わせ対応、障害の切り分け
ネットワーク・インフラ管理CCNA、Network+ネットワーク構成の理解、監視、障害対応
情報セキュリティ管理情報セキュリティマネジメントアクセス権限管理、リスク評価、インシデント対応
システム導入・ベンダー管理応用情報技術者要件整理、導入計画、進捗・品質管理
ITサービス運用改善ITIL Foundation問い合わせ管理、障害対応フローの整備、再発防止

例えば、Microsoft 365のアカウント管理を担当する求人では、MOSによるExcel操作スキルだけでは管理者業務の知識を十分に示せません。Microsoft Entra IDでのユーザー管理やアクセス制御など、求人が求める実務内容も確認する必要があります。

資格名が求人票に記載されていなくても、学習した内容と担当業務に関連性があれば、知識を説明する材料になります。

経験者は、資格と担当業務・成果を組み合わせる

情シス経験者は、資格の取得状況だけでなく、担当したシステムの規模や業務改善の成果を職務経歴書に記載しましょう。

例えば、ネットワーク管理であれば、管理拠点数や機器台数、障害対応の範囲などが経験を伝える材料になります。

さらに、成果を次のように整理すると、担当業務への貢献を具体的に示せます。

担当業務実績の伝え方の例
ヘルプデスク月間問い合わせ件数、一次対応で解決した割合、対応時間の改善
IT資産管理管理端末台数、台帳の整備、棚卸し作業の効率化
セキュリティ管理権限棚卸しの実施範囲、多要素認証の導入、運用ルールの整備
システム導入導入対象者数、担当工程、ベンダーとの調整内容、移行後の運用改善

例えば、ITIL Foundationを取得して問い合わせ管理を改善した場合は、資格名とともに、問い合わせ分類の見直しや対応手順の標準化によって何が改善したのかを説明します。

成果を数値化できない場合も、以前の運用で生じていた課題と、自分が担当した改善内容を整理すれば、経験の具体性を高められます。

未経験者は、学習内容と演習でできることを示す

情シス未経験者でも、これまでの仕事でITに関連する業務を担当していれば、転職活動で活かせる場合があります。

例えば、総務でPCやアカウントの管理を担当した経験、営業部門でCRMの運用や設定変更に携わった経験、コールセンターでシステムの問い合わせ対応を行った経験などです。

資格で得た知識と既存の経験を結びつけ、次のように整理しましょう。

これまでの経験情シス業務との接点
総務でのPC・備品管理IT資産管理、端末の貸与・回収、台帳管理
社内ツールの導入支援SaaS導入、利用者への説明、運用ルールの整備
CRM・SFAの管理アカウント管理、権限設定、業務システムの運用
社内問い合わせ対応ヘルプデスク、問題の切り分け、エスカレーション

例えば、営業企画の担当者がSFAの権限設定や利用者向けマニュアルの作成を行っていたなら、その経験は社内システム運用との接点になります。

資格の学習内容に加えて、実際に取り組んだ演習も伝えましょう。例えば、Cisco Packet TracerでVLANを設定した場合は、作成したネットワーク構成、設定内容、通信確認の結果を説明します。Windowsのユーザー管理を学んだ場合は、検証環境で設定したアクセス権限や動作確認の内容を示すと、理解度が伝わりやすくなります。

職務経歴書には、使用したツール、取り組んだ課題、自分で設定・確認できた内容を簡潔に記載します。実務経験と混同されないよう、個人学習での演習であることも明記しましょう。

未経験者向けの求人では、ヘルプデスクやIT資産管理から担当を始めるケースもあります。資格取得と並行して、応募できる求人の業務範囲を調べることが、転職先を具体的に検討するうえで役立ちます。

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資格取得で失敗しないための注意点

SE・情シス向けの資格は、試験によって受験方法や費用、更新条件が異なります。学習を始める前に、試験制度と取得までに必要な負担を確認しておきましょう。

受験条件・試験範囲・試験の改定を確認する

IT資格は、試験範囲や出題形式が変更されることがあります。特にベンダー資格は、製品や技術の更新に合わせて試験バージョンが改定されるため、教材を選ぶ際に注意が必要です。

例えば、CCNAやCompTIAの資格では、受験する試験バージョンと教材が対応しているか確認しましょう。古い教材を使うと、新たに追加された技術や出題範囲を十分に学べない可能性があります。

また、受験資格の有無、試験の実施日程、オンライン受験への対応なども資格によって異なります。申し込み前に認定団体の公式サイトで最新情報を確認してください。

受験料だけでなく、教材費や更新費も見積もる

資格取得にかかる費用は、受験料だけとは限りません。参考書や問題集、オンライン講座、演習環境などが必要になる場合があります。

特にCompTIAやCiscoなどの認定資格には有効期限があり、資格を維持するには更新試験や継続教育などの条件を満たす必要があります。

費用を比較する際は、次の項目を確認しましょう。

  • 受験料と必要な試験科目数
  • 参考書・問題集・講座の費用
  • 実機や演習環境の利用費用
  • 資格の有効期限と更新にかかる費用

勤務先に資格取得支援制度がある場合は、受験料補助や合格報奨金の対象になるかも確認するとよいでしょう。

学習時間の目安をそのまま自分に当てはめない

資格の勉強時間は、ITの知識や実務経験によって大きく変わります。

例えば、日常的にネットワーク機器を管理している人と、IPアドレスの仕組みから学び始める人では、CCNAの学習に必要な時間が異なります。

学習計画を立てる際は、最初に試験範囲を確認し、問題集やサンプル問題を解いて、理解できている分野と学習が必要な分野を整理しましょう。

そのうえで、苦手分野の学習と復習に必要な時間を見積もります。受験日まで余裕がある場合でも、実際に問題を解く時間や、演習で知識を確かめる時間を確保することが大切です。

勉強時間の目安は学習計画を立てるための参考値として使い、自分の理解度に合わせて調整しましょう。

SE資格に関するよくある質問

資格を取ってから転職活動を始めたほうがよい?

資格取得を待たずに、転職活動を始めても問題ありません。

特に情シス経験者の場合、資格よりも実務経験や担当できる業務を重視する求人があります。希望する求人の応募条件を満たしているなら、資格の勉強と並行して応募を進められます。

未経験者の場合も、求人を探しながら学習を進めることで、企業が求めるスキルを把握できます。ただし、未経験者向けでも基本的なIT知識やPC操作の経験が求められる場合があるため、応募条件は確認しましょう。

勉強中の資格は応募書類に書いてよい?

勉強中の資格も、取得済みと区別して記載できます。

例えば、職務経歴書の自己PR欄や学習状況を記載する欄に「基本情報技術者試験の合格に向けて学習中」と書き、現在学んでいる内容を具体的に説明する方法があります。

受験予定日が決まっている場合は、その日程を添えてもよいでしょう。ただし、取得済みの資格として記載したり、合格が確定していない段階で「取得予定」と断定したりすることは避けてください。

未経験者は、学習中の資格名に加え、ネットワークの設定演習やPC管理の検証など、実際に取り組んだ内容を伝えると、知識や学習の進捗を説明しやすくなります。

資格を取れば、年収や資格手当は上がる?

資格を取得しただけで、年収や資格手当が必ず上がるわけではありません。

資格手当や合格報奨金を設けている企業では、対象資格の取得によって収入が増える場合があります。ただし、支給条件や金額は企業によって異なるため、就業規則や評価制度を確認する必要があります。

転職による年収アップを目指す場合は、資格で得た知識を活かして、より専門性の高い業務を担当できるかが重要です。

例えば、ヘルプデスクからネットワーク設計・構築へ、システム運用からIT企画・導入プロジェクトの管理へと担当範囲を広げることで、応募できる求人の選択肢が増える可能性があります。

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まとめ|目的に合う資格を選び、実務経験と組み合わせよう

情シス・社内SEに役立つ資格は、IT全般の基礎を学ぶ国家試験から、ネットワーク・セキュリティ・ITサービス管理に特化した民間資格まで幅広くあります。

未経験者はITパスポートや基本情報技術者試験などで基礎を固め、経験者はCCNAや情報セキュリティマネジメント試験、ITIL Foundationなどから、担当業務に合う資格を検討するとよいでしょう。

資格取得を検討する際は、現在の業務で不足している知識と、今後担当したい仕事に必要なスキルを整理することが大切です。学習した内容を実務や演習で活用し、具体的な経験や成果として蓄積していきましょう。

情シスにおすすめの資格は?目的別に優先したい資格と選び方を解説

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