ゲームエンジニアの平均年収と年収を上げる方法を解説

ゲームエンジニアの平均年収と年収を上げる方法を解説

「ゲームエンジニアってどれくらいの年収なんだろう?」と疑問をお持ちではありませんか?

人気の職種であるゲームエンジニアですが、年代や働き方によって年収は大きく異なります。実際にどれくらいの収入が見込めるのかは、ゲームエンジニアを目指す人にとって重要なポイントとなるでしょう。

そこで、この記事ではゲームエンジニアの平均年収と年収を上げるための方法を解説していきます。

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この記事の目次

ゲームエンジニアの平均年収

ゲームエンジニアの平均年収を、以下にて「年齢別の平均年収」、「雇用形態別の平均年収」、「フリーランスの平均年収」別に紹介していきます。

年齢別の平均年収

ゲームエンジニアの平均年収を年齢別に見てみると、以下のようになります。

従業員数100~999人1,000人以上
20~24歳325万円354万円
25~29歳420万円482万円
30~34歳509万円604万円
35~39歳575万円687万円
40~44歳617万円747万円
45~49歳642万円707万円
50~54歳626万円721万円
55~59歳734万円767万円
60~64歳553万円563万円
65~70歳492万円511万円
全年齢平均550万円615万円
ソフトウェア作成者の年齢別平均年収(令和3年賃金構造基本統計調査・職業区分「ソフトウェア作成者」を基に算出)

参考:賃金構造基本統計調査 / 令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種

ゲームエンジニアの平均年収は一般的な会社員と同様に、年代が上がるにつれ高くなっています。従業員100人~999人の企業と1,000人以上の企業で共通して、20代から徐々に上がっていき55~59歳が最も高い年収となります。

30~44歳では年収の伸び率が高くなっていて、キャリアの中核を成す時期であることがうかがえます。ゲームエンジニアとしての仕事だけでなく、チームを管理するマネジメント職に就く、あるいは専門性を高めてシニアエンジニアやアーキテクト職として活躍する等のキャリアパスをとることで年収を上げている人が多いでしょう。

雇用形態別の平均年収

求人ボックスでゲームエンジニアの職種と近い「ゲームクリエーター」の雇用形態別の年収を見てみると、次のようになっています。

雇用形態平均時給平均年収
正社員523万円
派遣社員1,899円364万円※
アルバイト1,098円210万円※
ゲームエンジニアの雇用形態別年収

※派遣社員・アルバイトの平均年収は平均時給で1日8時間、月20日勤務した場合の金額としてアイムファクトリーリーチで算出。賞与や別途報酬は含まない。

正社員の平均年収では523万円であり、日本の平均年収である443万円よりも高くなっています。他IT職種のITコンサルタントやフルスタックエンジニア、ERPエンジニア等と比較するとやや低いものの、全体で見れば高収入であるといえるでしょう。

派遣社員においては他の職種と変わりはなく、アルバイトではやや低い傾向にあります。これは、ゲーム業界の慣習としてロースキルでもポテンシャル重視で採用する企業が多いことが理由として挙げられます。スキルや経験を積むことで、雇用形態の見直しや時給アップにつなげることができます。

ゲームエンジニアの平均年収・社内SE転職ナビではいくら?

社内SE転職ナビが保有する求人の平均年収では、最低441万円・最高867万円となっています。(2024年7月時点)業務内容や業務範囲によって年収は大きく異なるものの、高収入の求人ではディレクターやPL、PMといった役職が多い傾向です。

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フリーランスの平均年収

フリーランスエンジニア向け案件検索サイト・エンジニアファクトリーが保有する案件の平均単価から、フリーランスゲームエンジニアの平均年収を見てみましょう。

ゲームに関連するエンジニア職種の案件平均単価は81.1万円/月(2014年7月時点)ですので、年収換算※で973.2万円となります。※平均単価×12か月で計算

正社員の年収よりも高い結果となりましたが、フリーランスはスキルや経験の他、市況により案件の有無や単価が変わってくることに注意しましょう。またフリーランスも正社員と同様に、単価の高い案件ではPM/PMOやプランナー、ディレクター等、チームをリードする力が求められます。

エンジニアファクトリーでは、サイトでの詳細な案件検索のほか、キャリアコンサルタントによる面談や就業サポートを受けることができます。「正社員からフリーランスへの転身を検討している」「フリーランスとして働いているが案件獲得に苦戦している」「営業活動がつらい」など様々なご要望にお応えできる体制を整えておりますので、ぜひご活用ください。

ゲームの種類による平均年収の違い

一口にゲームエンジニアといっても、ゲームの種類によって平均年収も異なります。ゲームエンジニアは、主に以下の3つです。

  1. ゲームエンジニア
  2. システムエンジニア
  3. フロントエンジニア

ゲームエンジニアの平均年収は、約520万円です。ゲームエンジニアは、ゲームの中心のプログラミングを担当し、ゲームエンジンやゲームのロジック、AI、物理エンジンなどを開発します。

システムエンジニアの平均年収は、約510万円です。システムエンジニアは、クライアントのニーズを聞き出し、その要求に応じて適切なシステムの開発を行います。

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フロントエンドエンジニアの平均年収は、約600万円です。フロントエンドエンジニアは、Webやアプリのユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)を開発する技術者です。主にHTML、CSS、JavaScriptを活用して、クライアント側の開発を行います。

ゲームエンジニアの年収が高い理由

ゲームエンジニアの年収が高いのは、ゲーム開発には高度なスキルと専門知識が求められることがあります。ゲームエンジンの開発や最適化、グラフィックスの処理、AIの実装など、特に高度な技術力が必要です。

また、ゲーム産業自体が急成長していることも年収が高い理由となっています。特にデジタルゲームやモバイルゲームの市場は大規模であり、市場の成長に伴い競合が進んでいます。そのため企業は、優れたゲームエンジニアを確保するために高い年収額を提示するようになっているのです。

さらに、ゲーム開発は技術的部分だけでなく、クリエイティブな要素も求められます。ゲームエンジニアはスキルを通じて、デザインなどのクオリティを向上させる役割を担います。その貢献度に応じて評価され、報酬が高くなることが多いのです。

近年、ゲーム開発は日本国内だけでなく、国際的な競争も激しい業界です。日本のゲームエンジニアは技術と知識において世界的に見ても高レベルといえます。この国際的な競争環境も、ゲームエンジニアの年収を引き上げる形になっています。

ゲームエンジニアの将来性

ファミ通モバイルゲーム白書2023』によると、2022年の世界のモバイルゲーム市場規模は約8兆9146億円と報告されています。前年比で2.8%減少していて、これまでの急成長が鈍化しています。ただし2015年以降、市場規模は2倍に増加し、今後も緩やかな成長が見込まれています。特にアジア市場が最大で5兆318億円であり、前年比で4.1%増加。今後、AIツールやAR、VRの普及によりさらに拡大することが見込まれると考えられます。

その他、先述しましたがゲーム産業自体の成長が見込まれます。デジタルゲームやモバイルゲーム市場は普及し、技術の進化や普及によりますます多様化するはずです。ゲームエンジニアは新たな技術やプラットフォームに対応することでさらなる需要が期待されます。

また、VRやARなどの新しい技術分野が世間では注目されています。これらの技術はゲーム開発だけでなく、教育、訓練、医療、エンターテイメントなど多岐にわたる分野で活用され、その発展には高度な技術を持つゲームエンジニアの貢献が不可欠です。

そして、AIや機械学習の進展もゲーム開発に大きな影響を与えてるでしょう。AIを活用したゲームキャラクターやストーリーの生成など、新たなゲーム体験を創造するための技術開発が進んでいます。

ゲームエンジニアは将来も高い需要が見込まれ、技術の進化や市場の拡大に柔軟に対応していかなければなりません。新たなクリエイティブな挑戦に取り組んでいくことが期待されています。

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年収1,000万円以上のゲームエンジニアの特徴

年収1,000万円以上のゲームエンジニアの特徴は、主に以下の4つです。

  1. 実務経験が5年以上ある
  2. 資格を複数取得している
  3. マネジメント経験がある
  4. 副業・フリーランスの収入がある

以下にて、それぞれ詳しく解説していきます。

実務経験が5年以上ある

実務経験が5年以上あるゲームエンジニアは、年収が1,000万円を超えるケースがあります。スキルが高いことはもちろん、需要が豊富で高単価な案件を取りやすい、ある程度作業に慣れているためスムーズに取り組みやすいなど、さまざまな要因があります。

もし年収1,000万円以上のゲームエンジニアを目指している場合、スキルを高め、経験を積むことからスタートしましょう。そして、地道に努力し、高度なスキルを得られるようにしていきます。

ゲームエンジニアは、実績がない場合、採用されにくく、まずはスキルを高め実績を作ることからはじめるのがおすすめです。

資格を複数取得している

資格を取得することも、年収を上げる方法の一つです。資格は、その分野における専門知識と技術力の証となります。

ゲームエンジニアが資格を取得することで、その分野に関する深い知識を持っていることを示すことが可能です。例えばUnityやUnreal Engineなどのゲーム開発ツールの資格は、ツールの習熟度を一目で伝えることができるでしょう。

マネジメント経験がある

また、マネジメント経験がある場合、年収が1,000万円を超えることもあります。ゲーム開発においてもやはり、事業を推進する、全体を計画してチームをまとめるポジションで年収が高くなる傾向にあります。

例えば、社内SE転職ナビが保有する年収1,000万円以上の求人では、以下のような業務内容となっています。

<業務内容の例>

  • 経営上重要な事業提携案件のプロジェクトマネジメント・プロダクトマネジメント
  • 各チームのKPI設計・事業戦略策定
  • アプリ内イベント運営管理
  • 予算管理社内の他部署との連携、調整業務

ゲームエンジニアのスキルだけでなく、他者とのコミュニケーションや指導力が求められる場合、単価が高くなる傾向です。こうした上流工程の仕事は責任の大きい仕事となりますが、そのぶんやりがいもの大きいのではないでしょうか。

副業・フリーランスの収入がある

副業やフリーランスで収入があれば、本業の収入と合わせて年収1,000万円以上にすることも可能です。副業やフリーランスの収入で年収1,000万円を達成している人は、ゲームエンジニアとして、本業で培ったスキルや経験を活かして働いている人が多いようです。

例えばゲーム開発プロジェクトへの参画や、UnityやUnreal Engineを使用したゲームプログラミングのオンライン講師、ゲームのテストやレビューなど、様々な仕事があります。また、自身でテックブログを運営し、広告費等で稼いでいる人もいます。

ゲームエンジニアの年収を上げる方法

ゲームエンジニアの年収を上げる方法は、次のとおりです。

  • 経験・スキルを積む
  • キャリアチェンジする
  • 転職する
  • 独立・フリーランスで働く

以下にて、詳しく解説していきます。

経験・スキルを積む

まずは、なんといっても経験やスキルを積むことです。経験を積んでいくことで、スキルが向上し、高度な技術を身につけることができるようになります。

また、業界の特徴やプロジェクト管理に対する深い理解が得られ、複雑な問題解決やプロジェクト運営において高く評価されやすくなります。

キャリアチェンジする

キャリアチェンジする方法も、ゲームエンジニアとして年収を上げる方法の一つです。開発経験を活かしてプロジェクトマネージャーやリードエンジニアにキャリアチェンジできれば、年収もそれに伴って上がるでしょう。現職でキャリアチェンジが難しい、理想的なキャリアパスが開かれていない等の場合には、上司やリーダーに将来的なキャリアチェンジが可能か相談し、難しい場合には転職も検討してみてください。

キャリアチェンジはマネジメント職だけでなく、特定の技術分野に特化した専門職としての道を選ぶ方法もあります。企業によって評価は異なりますが、専門的な知識や経験を深めれば、転職の際にも有利になります。

転職する

現在勤務している企業で収入アップが見込めない可能性がある場合、高い給与を望める会社に転職することを希望してもいいでしょう。

特に大手企業や誰もが認知している会社であれば、2倍以上の給与が期待できます。しかし、有名企業への転職は決して簡単ではありません。高い給与の転職を希望する場合、その企業にアピールするスキルや実績は必要になります。

独立・フリーランスで働く

技術力と実績があるエンジニアであれば、高単価のプロジェクトに参画することが可能です。繰り返しになりますが、フリーランスエンジニア向け案件検索サイト・エンジニアファクトリーの保有案件では、ゲームに関連するエンジニア職種の案件平均単価は81.1万円/月(2014年7月時点)で、年換算では※で973.2万円と、年収1,000万円に近い金額となっています。※平均単価×12か月で計算

フリーランスとしての成功するには、能動的に仕事を獲得しにいく姿勢が重要です。案件検索サイトで積極的に応募するほか、ポートフォリオをブラッシュアップするなどの工夫も必要となります。もし営業活動が苦手な場合には、営業代行エージェントを活用してみてください。

しかし、フリーランスはスキル・経験・実績がないと、案件に応募しても参画できないことが多くあります。会社員からフリーランスへの転身を検討している場合には、まずはこれまでゲームエンジニアとしての業務のなかで身に着けてスキルや経験を棚卸ししてみましょう。

ゲームエンジニアに求められるスキル

ゲームエンジニアに求められるスキルは、以下の通りです。

  • ゲームエンジンに関する知識
  • プログラミングスキル
  • コミュニケーションスキル
  • 数学や物理に関する知識
  • 英語力

ゲームエンジンに関する知識

ゲームエンジンは、ゲーム開発に必要な機能を合わせたソフトウェアフレームワークです。これには、グラフィックスレンダリング、物理シミュレーション、音声処理、ネットワーク機能などが含まれます。例えば、Unity、Unreal Engine、Godotがあります。

エンジンの機能を最大限に活用することで、開発プロセスを効率化することが可能です。エンジンの特性を活かして、質の高いコンテンツを制作できます。

プログラミングスキル

ゲームエンジニアはコードを書くため、プログラミングスキルも求められます。例えば、C++、C#、Python等です。

プログラミングスキルを習得することで、ゲームの動作を把握するためのロジックをプログラムで実装できるようになります。また、プログラムの不具合を発見し、修正する能力が身につき、ゲームの処理速度やメモリ使用量を最適化します。

コミュニケーションスキル

ゲーム開発は、複数の開発者やデザイナー、プロジェクトマネージャーとの協力が必要です。その意味でも、コミュニケーションスキルは、これらのメンバーとスムーズに連携するために重要なスキルです。

自分の考えを明確に伝え、他のメンバーの意見を尊重する能力、建設的なフィードバックを行い、受け取るスキル、そしてコードやプロジェクトの進行状況を言語化して他のメンバーが理解できるようにする力が求められます。

数学や物理に関する知識

実は、ゲームエンジニアには、効率的なアルゴリズムを設計するための数学的知識が必要です。例えば、3Dグラフィックスや物理シミュレーションでのベクトルや行列計算は不可欠です。ゲーム内での物体の動きをリアルに再現するために、物理法則を把握し適用する必要があります。

ゲーム内での自然現象、例えば、風、重力、流体の動きなどのシミュレーションに物理学の知識が役立つといえます。

英語力

ゲーム開発は国際的な業界です。そのため、英語で書かれた最新の技術情報やトレンドを読みこまなければならないこともあるでしょう。また業務内容によっては、海外のクライアントとのコミュニケーションが発生する場合もあります。

英語力があると海外の企業で働くチャンスや国際プロジェクトへの参加機会が増えるため、身に着けておいて損はありません。

ゲームエンジニアのキャリアパス

ゲームエンジニアのキャリアパスは、以下の通りです。

  • リードエンジニア
  • ゲームプランナー
  • ゲームディレクター
  • ゲームプロデューサー

リードエンジニアは、技術チームを率い、技術的な方向性を決定します。高度なプログラミング能力とリーダーシップが求められます。

ゲームプランナーは、ゲームのコンセプトやデザインを企画。クリエイティブな発想と分析する能力が重要です。

ゲームディレクターは、ゲーム開発全体を監督し、プロジェクトを成功に導きます。プロジェクト管理能力とクリエイティブリーダーシップが必要です。

最後に、ゲームプロデューサーは、開発から販売までを管理し、ビジネス面とクリエイティブ面の両方を統括。ビジネススキルとコミュニケーション能力が求められます。

必要なスキルはリーダーシップ、コミュニケーション能力、専門知識と経験です。これらを向上し続けることで、ゲームエンジニアはキャリアを積み重ね、より高いポジションに進むことができます。

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まとめ

本記事では、ゲームエンジニアの平均年収と年収を上げるための方法を紹介しました。ゲームエンジニアの年収は、年代や業種、経験、スキルの有無によって異なります。一般的に、経験が豊富な人、フリーランスとして活動している人、スキルが高い人が収入が高くなる傾向です。

人気の職種であるゲームエンジニアですが、現職で満足のいく条件や働き方が実現できていない人も多いでしょう。より希望に沿った条件や働き方を実現するためには、キャリアチェンジや転職も視野に入れ、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

ゲームエンジニアの平均年収と年収を上げる方法を解説

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