社内SEにとっての優良企業とは?おすすめの業界と見つけ方を解説

社内SEにとっての優良企業とは?おすすめの業界と見つけ方を解説

「社内SEになりたいけど、どんな企業が”優良”なんだろう?」と疑問に思っていませんか。

企業内で働く社内SEにとって、社内環境や労働条件は非常に重要となります。転職を検討するとき、現職よりも「優良企業で働きたい」と考えるのは自然なことですよね。世間一般で言われる優良企業と社内SEにとっての優良企業は、チェックすべきポイントに少し違いがあります。

この記事では、社内SEにとっての”優良企業”とはどんな企業なのか、おすすめの業界、優良企業の見つけ方を紹介します。

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この記事の目次

社内SEにとっての優良企業とは?

社内SEにとってどのような企業が優良なのか4つの視点で解説します。

・年収が高い
・1人担当ではない
・労働環境が良い
・変化に柔軟である

年収が高い

求人ボックス掲載のデータでは、社内SEの平均年収は497万円とされています。実際に企業を選択する際には、この年収を基準にするといいでしょう。正社員全体の給与分布では306~386万円ですので、社内SEは他の職種よりも比較的高い年収といえます。

アイムファクトリーの運営する「社内SE転職ナビ」では、社内SEの年収平均は最低年収で527万円、最高年収では911万円となっています。(2014年7月時点)社内SE転職ナビでは社内SEの求人が5,000件以上掲載されているため、年収が高い優良企業を見つけたい場合に便利です。

また年収だけに限らず、住宅手当や家族手当などが充実しているかを確認するのも重要です。諸手当には資格取得支援制度や従業員持株会、企業型確定拠出年金制度など、様々なものがあります。福利厚生として宿泊施設や余暇支援(映画館やレジャー施設の割引等)が利用できる企業もあるため、こうした部分も含めて優良企業かどうかを判断するとよいでしょう。

1人担当ではない

企業によっては情報システム部門の人数が少なく、担当者が1人であったり、複数の業務を兼務しなければならない場合もあります。ほかにITに詳しい社員がいない場合、その負荷が1人に集中してしまうため、負担が大きくなりやすいでしょう。

一方、優良企業であれば複数人体制で業務を行うことを推奨し、チームで協力して仕事を進める環境を提供していることが多いです。チーム内で知識の共有や、スキルを教え合うなどして、個々の成長にもつながります。また相談相手がいることで、精神的な負担軽減にもつながり、安心して働くことができます。

しかし、社内SEは会社員として企業に所属する以上、違う職種の人とも自然に交流が生まれます。社内システムや情シスとしての役割を担う場合には、他部署の人と関わる機会も多いでしょう。1人担当で、専門的な技術に関して相談できる人は少なくても、仕事の進め方や業務の在り方について相談できる機会は多くあります。

労働環境が良い

ワークライフバランスや健康経営など、従業員の労働環境を良くしようという動きが各企業で進められています。かつての社内SEの労働環境は、長時間労働で休みがとれないという所もありましたが、今の時代にそのような環境は受け入れられないでしょう。

優良企業では、フレックスタイム制やテレワークを導入して、柔軟に働ける環境を作っている所もあります。またオフィスの環境改善にも力を入れており、集中しやすいワークスペースやリフレッシュできる休憩スペースを設けるなど、従業員が快適に過ごせるように工夫しています。育児休暇を積極的に推進して、子どもが生まれても働きやすい環境を提供している企業もあります。

労働環境が良い企業は社内SEに限らず、世間一般的にも優良企業とみなされるでしょう。

変化に柔軟である

社内SEにとって、変化に柔軟な企業は優良企業といえます。

IT技術は常に進化しており、その進化の速度も年々速くなっています。社内SEといえども常に新しい技術を学び続ける必要があり、時には外部の研修やセミナーに参加することも必要でしょう。優良企業であれば、従業員のスキルアップに対して積極的に支援を行い、知識習得できる環境を提供しています。

またIT業界は資格の種類の多い業界です。優良企業によっては、資格取得を支援するだけでなく、資格手当を設定しているところもあります。そうしたサポートがあれば、従業員としてもモチベーションにつながりやすく、自身の市場価値を高めていくことができます。

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社内SEにおすすめの業界

では社内SEにとっておすすめの業界とは、どこなのでしょうか。

・製造業界
・金融業界
・官公庁・公共関連
・IT業界

製造業界

「ものづくり大国」日本にとって、製造業は国を支える基幹産業のひとつです。日本特有の工場の生産システムや、サプライチェーン管理システムなどもあり、社内SEが重要視される場面が多くあります。近年では、IoTやAIなど最新技術を導入する動きも活発化しており、SEとしてのスキルアップにもつながる環境です。

安定した経営基盤を持つ企業が多く、長期的なキャリアを築きやすいのも魅力です。ただ、ITに関する知識だけでなく、業界特有の業務知識や専門用語を習得する努力も求められるでしょう。

注意したいのは、業界としてITリテラシーの高い人が少ない傾向にあることです。社内SEを募集する時点では、IT技術職への理解が整っていない場合もあるでしょう。しかし、だからこそ企業内でITの土壌と基盤を作っていく第一人者のポジションをとりやすいというメリットもあります。

金融業界

銀行や証券会社など、常に最新のセキュリティ対策が求められる金融業界は、高い技術力を持つ社内SEの需要が高い業界です。大規模なシステム開発や、FinTech関連の新規事業に携わるチャンスもあり、大きなやりがいを感じられるでしょう。ほかの業界と比べて給与水準が高い傾向にあるのも金融業界の特徴です。高い正確性と信頼性が求められる業界であるため、開発でも運用でも多くの経験を積むことができるでしょう。

ただしシステムダウンやバグなどの不具合があれば、その影響が大きいため高い責任感と倫理観が求められます。

官公庁・公共関連

官公庁や公共関連であれば、国民の生活を支える公共性の高いシステムに携わることができます。そのため、国の政策や社会課題に直結するシステム開発に関わることができ、大きな責任感と達成感を味わえるでしょう。一方で、予算やスケジュールは、一般企業と比較するとゆるやかな傾向があるという声もあります。よって、ワークライフバランスを重視した働き方が可能なケースも多いようです。

ただし、民間企業と比較すると給与水準が低かったり、実績のない最新技術の導入には後手になることもあるので、その点は注意が必要です。

IT業界

IT業界で働く場合には、自社内のITだけに限らず、自社のサービス開発に関わることも可能です。最新の技術への投資は積極的に行われることが多いため、スキルアップを図りやすい環境です。周囲の社員もITに関する知識が豊富なので、レベルの低い問い合わせに振り回されることがないのも魅力です。

それだけITレベルの高い環境であるため、常に新しい情報や技術を学び続ける必要があります。しかし、やればやるだけ事業成長に大きく貢献できる可能性もあり、成果を図りやすくやりがいのある業界といえます。

社内SEにとってきつい業界は?

一方で、社内SEにとってきつい業界とはどのようなものなのでしょうか。

・医療業界
・サービス業界

医療業界

病院内の全てのITを担う社内SEは、パソコンやネットワークの保守・管理や、受付システム・電子カルテ・検査管理システム・入院システムといった病院特有のシステムに精通している必要があります。

また人の命に関わる医療業界であるため、システムの安全性と信頼性が強く求められます。医療ミスは人命に関わるため、システムの不具合や障害は絶対に許されません。そのため、システム開発や運用には、高度な技術力と責任感が求められます。加えて、個人情報保護法や医療情報保護法など、関連法規の遵守も徹底しなければなりません。法律も定期的に変わるため、法改正にも迅速に対応する必要があります。

病院によっては、24時間365日稼働しているところもあり、システムトラブルが発生した時には、時間帯を問わずすぐに対応しなければなりません。またシステム利用者や医者や看護師などの医療関係者なので、専門用語を理解して円滑にコミュニケーションする必要もあります。

しかし一方で、人命に関わる仕事であることにやりがいを感じる人も多いでしょう。医療業界は社会貢献度が高く、自分の関わるシステム等が人の命を救うことにつながる可能性もあります。

サービス業界

ホテル、飲食、旅行など、多岐にわたる業種を含むサービス業界は、顧客のニーズが多様化し変化の激しい業界です。競争も激しいサービス業界では、他社との差別化を図るためにも新しいサービスやシステムが次々と登場します。社内SEには、これらの変化に柔軟に対応し、最新の技術や知識を習得していかなければなりません。

また、サービス業界でシステムを利用する人のITリテラシーが高いとは限りません。利用者にわかりやすく説明したり、トラブル時のフォローなど、高いコミュニケーション能力が求められます。システムの安定稼働を保つには、体力的な負担も大きくなる場合もあるので、注意が必要です。

優良企業の見つけ方

社内SEにとっての優良企業を見つけるには、具体的にどうしたらいいのでしょうか。

・業界や優良とする条件で絞り込む
・社内SEの待遇を確認する
・転職エージェントを利用する

業界や優良とする条件で絞り込む

まず業界情報を参考に、企業を絞り込んでいきます。その際「どのようなキャリアプランを描きたいか」をベースに考えましょう。安定性を求めるなら製造業界や官公庁・公共関連、最新技術に関わりたいのであればIT業界など、それぞれの特徴を理解した上で、自分に合うかどうか検討しましょう。

業界で絞り込んだうえで、優良だと考える条件で絞り込んでいきます。待遇面や労働環境など、自分が「優良」と考える条件を明確にし、年収、残業時間、福利厚生、スキルアップ支援など、求人情報サイトや企業ホームページなどで情報収集し比較検討しましょう。

社内SE転職ナビでは、年収や勤務地、職種、業種・産業、開発言語のほか、フリーワードでの検索が可能です。社内SE特化の求人サイトなので、一般的な観点のほか、社内SEとして働く人が気になる技術環境業務内容についてもしっかり記載されています。優良企業を見つけるために、ぜひ活用してみてください。

社内SEの待遇を確認する

企業で募集している他職種の待遇がよくても、社内SEの待遇がいいとは限りません。求人情報サイトや転職口コミサイトなどで、社内SEの待遇について具体的に調べることをおすすめします。残業時間、評価制度、教育制度など、実際に働いている社員の口コミは貴重な情報源となるでしょう。

可能であれば、既に働いている人に接触して具体的な話を聞いてみるのもいいでしょう。なかにはブログやSNSなどで、ITについて情報を発信している人もいるかもしれません。また、情報システム部門が何名で構成されているかを聞けば、チームで動いているかどうか推測できるでしょう。

転職エージェントを利用する

業界の情報や、企業の内部情報など、より具体的な情報を求める場合には、転職エージェントを使うのもいいでしょう。転職エージェントは、非公開求人を含め多くの求人情報を持っているだけでなく、企業の社風や社内SEの待遇、キャリアパスなど、求人票だけでは分からない情報をもっています。自分ひとりでは決して得られない貴重な情報を得ることができるでしょう。

実際に転職するとなった場合には、活動のサポートや、条件交渉なども代行してくれるため、効率的に転職活動ができます。また自分では気付かなかった優良企業を紹介してくれることもあるでしょう。

優良企業へ転職するためにすべきこと

いざ優良企業に転職するためには、どのようなことをしていけばいいのでしょうか。

・スキル・実務経験を積む
・業務に関連する資格を取得する
・自身の強み・キャリアパスを明確にする

スキル・実務経験を積む

優良企業に転職するためには、市場価値の高い人間になる必要があります。そのためには、スキルを磨いて実務経験を積むことが必要です。転職市場で企業が求めるのは即戦力の人材です。即戦力だと認められるためには、客観的に認められる実績が求められます。転職先の企業でどのようなスキルや実務経験が求められるかを知っておくといいでしょう。

また、コミュニケーション能力や問題解決能力も重要なスキルであるため、面接の対策も忘れないようにしましょう。

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業務に関連する資格を取得する

ITスキルを証明する方法のひとつに資格の取得があります。資格は客観的な評価になるため、転職市場でも重要視される要素です。基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などの国家資格や、ベンダーの資格試験など、積極的に取得するようにしておくといいでしょう。

もちろん資格は転職だけでなく、自身のスキルアップにもつながるため、仮に転職をしなかった場合でも無駄にはなりません。計画的に資格取得していくことをおすすめします。

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自身の強み・キャリアパスを明確にする

転職の際には、企業から履歴書や職務経歴書の提出を求められることが多いです。また面接を通じて、人間性や将来のキャリアパスについても確認してくるでしょう。そこで自分の強みを明確に伝え、その企業に役立つ人間であることをアピールしなければなりません。

どのようなスキルを持ち、どんな場面でやりがいを感じたのかを整理したうえで、転職後にどのように貢献し、どのようなキャリアを築いていくかを伝えましょう。自信を持って、自身の想いを企業に説明できるようしっかりと準備をしておきましょう。

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社内SEは、企業のIT戦略や運用を担う重要なポジションです。IT人材が不足する今、優良企業の社内SE募集も非常に多くなっているため、社内SE転職ナビで具体的な求人を見てみましょう。

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まとめ

IT人材が不足しているといわれる中で、社内SEは有望な働き方だと言えるでしょう。もし今の働き方に不満があるのであれば、優良企業への転職を考えてみてはいかがでしょうか。今からしっかりと準備をしていけば、優良企業との良縁に恵まれるかもしれません。本記事を参考に、優良企業で社内SEとして働くための具体的なステップを踏み出してみてください。

ライター:にのまえはじめ

・プロフィール
大手精密部品メーカーで社内SE・PGを経験。その後、国内のSIerに転職し生産管理システムの開発・導入・保守・運用を担当。現在は自らIT企業を立ち上げ、顧客企業のDX化やIT化による業務改善の支援を行っている。並行して企業サイトやWebメディアでライターとしても活動中。趣味は筋トレ・プロレス観戦。
Website:https://writer.yui-road.com/

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