汎用系エンジニアとは?仕事内容やメリット・必要なスキルについて解説

汎用系エンジニアとは?仕事内容やメリット・必要なスキルについて解説

汎用系エンジニアは、汎用機でのシステム開発や運用・保守を行う仕事です。通常のシステム開発とは異なり、プログラミング言語もCOBOLなどの特定の言語を使うことが多いです。

今回の記事では汎用系エンジニアの仕事内容やメリット・必要なスキルについて詳しくまとめました。汎用系の開発に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

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この記事の目次

システム開発の汎用系エンジニアとは?

システム開発における汎用エンジニアとは、汎用機を利用することを想定しシステムの保守や開発を行うエンジニアを指します。通常のシステムエンジニアとは異なり、汎用機でのシステム開発に特化しているため、専門性が高い仕事です。

まずは汎用系の解説や汎用系システムのメリット・デメリットをご紹介します。

汎用系システムとは

汎用系システムとは、汎用機と呼ばれる大型コンピュータを使ったシステムです。汎用機は大量のデータ処理が可能な点や安定性が評価されており、大規模な企業や金融機関で利用されています。また、一旦完成したシステムは長期間にわたって運用されることが多いです。

汎用系システムのメリット・デメリット

汎用系システムの最大のメリットは、やはり高い処理能力と安定性です。大量のデータを迅速かつ正確に処理できるため、大量に計算が必要なシステムや、絶対に失敗できないような業務で利用されています。

一方でデメリットとして、システムの導入・運用コストが高いことが難点としてあげられます。また、一旦稼働し始めたシステムを別の技術に置き換えるのも難しいため、最新技術への対応が遅れレガシー化しやすい点もデメリットとなるでしょう。

汎用系エンジニアの仕事内容

汎用系エンジニアの仕事は、汎用機を使用したシステムの設計・開発・保守・運用です。汎用システムでよく利用されるCOBOLなどのプログラミング言語を用いて、プログラムを作成したり、既存システムの保守を行います。汎用系の案件では、新規開発というよりも既存のシステムに対して、新しいシステムと連携したり機能を追加することが多いでしょう。

また、障害発生時には迅速に対応してシステムの安定稼働を維持しなくてはなりません。日本では以前、銀行のATMがシステム障害で使えなくなったことが過去にありますが、汎用系システムの障害は広範囲のユーザーに影響を与えかねません。

そのため、そもそも障害が発生しないための検討を重ねたり、もし障害が発生した場合の体制についても事前に検討したりしているのが一般的です。

汎用系エンジニアの年収相場

汎用系エンジニアの年収は、経験やスキルに応じて異なりますが、一般的には平均的なITエンジニアよりも高めに設定されています。

厚生労働省の職業情報提供サイトjobtag によると、システムエンジニア(業務用システム)の平均年収は約557万円でした。一方で、令和4年度の民間給与実態調の調査データでは、日本の平均給与は458万円と公表されています。そのため、日本全体の平均給与と比較すると高めと言えます。

社内SE転職ナビの保有する求人では、最低年収の平均が487万円、最高年収の平均が853万円となっており、業務内容やスキル、経験によって大きく差があることがわかります。特に年収の高い求人では最低年収で1300万円、最高年収2200万円といったものもあり、傾向としてはPM経験(マルチベンダー・マルチロケーション)やPM業務の実践経験の豊富さ、業界知識のある方が重宝されるようです。

汎用系エンジニアに転職するメリット

汎用系エンジニアに転職するメリットとしては、まず雇用の安定性が高いことがメリットと挙げられます。汎用系エンジニアは大企業や金融機関での業務が多く、長期にわたる雇用が期待できるでしょう。大手の企業や金融機関では年収が高く、福利厚生も充実している傾向にあります。

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またITエンジニア職種のなかでも汎用系のシステム開発の経験がある人材は、さほど多くありません。そのためスキルを磨いていけば、専門性が高く評価され、結果として年収が高くなる可能性もあります。

汎用系エンジニアに転職するデメリット

汎用系エンジニアへ転職すると、技術面と労働時間の面でデメリットを感じるかもしれません。

汎用系のエンジニアは、昔から長年利用されてきたシステムの運用・保守を行うことも多いため、古い技術がそのまま利用されていることも多々あります「新しい技術に触れ続けたい!」という人にとっては、物足りなさを感じてしまうかもしれません。

また、汎用系エンジニアは、夜勤などにも対応する必要があります。日中に使われる銀行のシステムなどは、夜間にシステムの改修や切り替えを行います。もし障害が発生した場合は最優先で障害の解消にあたる必要があり、緊急対応に対応する必要があるのもデメリットと感じる人もいるでしょう。

汎用系エンジニアに必要なスキル・資格は?

汎用系エンジニアには、COBOLやPL/Iなどのプログラミングスキルが求められます。また、データベース管理の知識も重要です。

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また、システム全体を管理できる能力や、トラブル発生時の対応力も求められます。企業やポジションによってマネジメントを行うのか、実際の開発に携わるのかが変わってきます。転職を検討する場合は、どの工程を担当するのか確認し、必要なスキルを棚卸すると良いでしょう。

汎用系エンジニアの将来性

汎用系は昔から利用されてきたシステムで、最新技術などのトレンドを反映しにくいことは事実です。しかし、エンジニアとしての需要は高いため将来性のある仕事と言えるでしょう。

ここでは汎用系エンジニアの需要やキャリアパスについて検討していきます。

  • 需要・将来性
  • 汎用系エンジニアのキャリアパス

需要・将来性

汎用系エンジニアの需要は、とくに金融機関や大規模企業にあります。しかし、汎用系システムではシステムの老朽化や技術者不足が進んでおり、システム更改を行うところも多くなっています。そのため、クラウド技術との連携など、新しい技術の知識を活用してレガシーシステムを更新していける人材は需要も高くなるでしょう。システムの大幅な更新がされるような案件では、新しい技術を活かすことができるかもしれません。

汎用系エンジニアのキャリアパス 

汎用系エンジニアのキャリアパスはさまざまですが、おもに以下のようなキャリアパスが考えられます。それぞれのキャリアパスについて考えてみましょう。

  • システム開発のリーダー
  • プロジェクトマネージャー
  • ITコンサルタント

大規模開発では、1人のエンジニアだけで開発にあたることはあまり一般的ではありません。通常はチームで対応にあたりますが、そのなかでも経験豊富なメンバーはリーダーとして現場をまとめるPLとなることが多いです。また、PLからPM(プロジェクトマネージャー)になると、開発チーム全体の進捗管理や課題解決にあたります。PMには技術的な知識だけでなく、メンバーの管理能力も求められます。

また、組織内でポジションを上げていく以外に、汎用系エンジニアとしての経験をもとにITコンサルタントとして独立するという道もあります。ITコンサルタントは、システム更改において考えられる懸念事項や進め方などの助言を行うため、開発スキルだけでなくプロジェクトや業界知識などが必要となります。

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汎用系エンジニアになるには?

汎用系エンジニアになるには、まずCOBOLやPL/Iなどのプログラミングスキルを習得することをおすすめします。また、実際の開発スキルに加えて、システム開発やIT技術を広く学習しましょう。

プロジェクト参加の実績が豊富な人は、これまでの経験や実績をアピールして転職活動を行うと良いでしょう。しかし、それほど経験がないという人は資格を取得することをおすすめします。基本情報技術者試験や、その上位資格である応用情報技術者試験などを取得すると、ITの基本的な知識を保有していると理解してもらいやすいでしょう。

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転職活動がはじめての人や、転職活動に不安がある人もコンサルタントに相談しながら活動を進められるため、自信を持って転職活動ができるでしょう。

まとめ

汎用系エンジニアは、一般的なシステム開発とは少し異なるスキルが必要となります。汎用系のシステム開発に特化した学習を行う必要がありますが、そのぶん高い専門性を持ったエンジニアになることができるでしょう。

また、大規模なシステム開発を経験できるのもこの仕事の特徴です。「全国で使われるような大きなシステムの開発に携わりたい!」という方は、汎用系エンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。

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