面接は平日昼間、それが当たり前。でも現職を休めないあなたは──？
転職活動を始めたものの、最初のハードルが「面接日程」。気持ちは前向きなのに、有給は取れない、半休すら取りづらい…そんな環境にいる人は少なくありません。
本記事では、なぜ面接が平日に集中するのか、そして仕事を休めないときにどう対処すればいいのか、現実に即した視点でお伝えします。
なぜ面接は平日に集中するのか？転職の面接が平日に多い理由
転職活動中、面接の日程が平日ばかりで調整が難しい。そう感じたことのある方は多いはずです。
企業の営業時間が平日昼間であることは当然としても、現職の都合をどうつけるかで悩むのが実情です。
ここでは、「なぜ面接が平日に集中するのか」をあらためて整理しつつ、企業側の前提を理解したうえで、対処法を考えるための土台をつくりましょう。
転職先の営業時間も平日昼間が多い
当たり前の話ですが、面接が平日昼間に集中しやすいのは、企業の「勤務時間」に合わせて設定されているからです。
多くの企業では、平日9時〜18時を基本的な就業時間としています。IT企業をはじめとするオフィスワーク中心の企業では、面接官となる人事担当者や配属予定部署の社員もこの時間帯に勤務しています。
このため、面接も自然と業務時間内に実施されることが多くなります。採用活動は企業にとって通常業務の一環であり、効率的に進めるためにも、社内の人員が揃っている平日の昼間に対応したほうが都合が良いのです。
求職者にとっては、平日に時間を取るのが難しいと感じることもあるかもしれませんが、企業側の業務の流れを理解しておくと、スケジュール調整もしやすくなるでしょう。
平日は面接官も関係者も動きやすい
企業が面接を平日に行うのは、面接官の予定を確保しやすく、選考フローを効率よく回せるからです。
面接官も通常の業務を抱えているため、他の会議と同様、平日の勤務時間内であれば調整しやすくなります。一方、土日や夜間は時間外対応になることが多く、実施自体が難しいケースもあります。
また、面接後には、書類の確認や社内での評価共有などが発生しますが、平日であれば人事や配属予定の部署も稼働しており、その日のうちに話を進めやすくなります。週末だと関係者が不在だったり、確認作業が持ち越しになることもあり、選考に時間がかかる原因になりかねません。
企業側としては、スムーズに内定まで進めたいという意図があるため、自然と平日昼間に面接が集中するのです。
転職の面接が平日にある時の一般的な対処法
平日の面接にどう対応するかは、働きながら転職活動を進めるうえで最初に直面する悩みのひとつです。
有給が取れるかどうか？業務に支障が出ないか？周囲の目が気になる。人によって事情はさまざまですが、比較的取りやすい方法はいくつかあります。
ここでは、実際によく使われている3つの調整手段を整理します。
有給休暇を取得する
平日の面接に対応する最も一般的な方法は有給休暇を取得することです。有給であれば堂々と仕事を休むことができ、時間にも気持ちにも余裕が生まれます。
有給取得の理由について気にされる方もいますが、細かく説明せずに「私用」と伝える人がほとんどです。基本的に有給取得に理由は必要ありません。万が一、聞かれた場合でも「外せない用があって…」程度で伝えれば大丈夫です。
有給によって丸1日休むことで、移動時間に追われずに済み、面接前に資料を見直したり気持ちを落ち着けたりする時間も確保できます。面接先が遠方の場合でも、焦らずに行動できるのは大きなメリットです。
現在の仕事がある日に面接を入れてしまうと、スケジュール管理に手間が発生しますが、有給取得ができれば、時間を有効活用しながら面接でも自信を持って臨めます。
半日休暇を取得する
面接のスケジュールによっては、半日休暇を取得する方法も有効です。
転職の面接時間は概ね30分〜1時間程度です。そのため午前だけ、または午後だけ休むだけで十分に対応できます。丸1日休むほどの必要がないときには、業務への影響を最小限に抑えられる半日休暇の取得が大きなメリットになります。
現在の職場の会議やプロジェクトに関わるチームメンバーへの負担を減らし、自分は面接に集中できます。
半日休暇を取るときは、前後の予定を調整しておくことも大切です。業務の引き継ぎや急な連絡が入らないようにしておくと、面接当日も落ち着いて行動できるでしょう。
有給が取りにくい環境でも、半休なら調整しやすいケースも少なくありません。無理なく時間を確保して、心に余裕を持って面接に臨める体勢を整えることが大切です。
ランチタイムや朝・夕方の時間帯を指定する
有給休暇や半日休暇が難しいときは、面接時間をランチタイムや出退勤前後の朝・夕方に調整する方法もあります。
企業によっては求職者の事情を理解し、フレキシブルに対応してくれる場合があります。たとえば、昼休みの時間帯に近隣のカフェやオンラインで面接を行えば、業務への影響を最小限に抑えられます。
ほかにも出勤や退勤の時間を少し調整して、始業前や始業後すぐの時間帯に面接を入れられれば、わざわざ有給を取らなくても済むかもしれません。もちろん、こうした時間帯を希望する際は、企業側へ失礼のないようにお願いすることを意識しましょう。
無理のない範囲でスケジュールの調整を相談しましょう。限られた時間をうまく使いながら転職活動を進めていくことが大切です。
転職の面接が平日にあるけど仕事を休めない時の対処法
どうしても平日に休みが取れない。そうした状況で転職活動を進めている方も少なくありません。とはいえ面接は待ってくれない以上、何らかの手段で対応を考える必要があります。
ここでは、実際に選ばれている現実的な選択肢を整理します。
早朝・夜間枠がないか相談してみる
日中にどうしても業務を抜けられないときは、面接の開始時間や終了時間をずらせないか確認してみましょう。
具体的には、始業前の9時前後や退勤後の18時以降にお願いする方法があります。最近では、時間外に面接枠を設けている企業も少なくないため、対応してもらえる場合もあります。IT業界などを目指している場合は、フレキシブルに対応してくれることがあるので、遠慮せずに相談してみるのがおすすめです。
採用側も求職者が現職と転職活動を両立していることは十分に承知しています。日程調整のお願いする際には、希望時間を明確に伝え、可能であれば複数候補を用意しておくとスムーズです。
企業側も在職中の転職活動を想定しているため、19時以降や早朝の面接にはある程度慣れていることが多いです。調整を希望する際は、候補日を複数提示するとスムーズです。気まずく感じる必要はありませんよ。
オンラインで対応できるか聞いてみる
移動や勤務調整が難しい場合は、オンライン面接に対応しているかを確認してみましょう。
最近は多くの企業がオンライン面接を導入しており、在宅勤務の合間や出勤前後など、限られた時間でも対応しやすくなっています。実際、在職中に転職活動をするのは一般的であり、それを前提とした柔軟な選考体制が整っている企業も増えています。
ただし、場所や時間の融通が利く分、準備不足が目立ちやすいのもオンライン面接の特徴です。通信環境の確認、背景や照明の調整、周囲の雑音対策など、最低限の環境は自分で整えておく必要があります。
面接に集中できる環境を整え、希望時間とあわせて相談すれば、企業側も検討しやすくなります。
面接の日程調整を平日日中以外に依頼するメールのポイント
面接の日程調整を平日日中以外にしてほしい場合、以下の4つを意識しながらメールでお願いすることが大切です。
調整のお願いには一言添える
日程変更をお願いする際は、ビジネスマナーとして軽い一言を添えるのが望ましい対応です。
たとえば、平日の日中が難しく「夕方以降でお願いできないか」と依頼する場合、「恐れ入りますが、業務の都合により〇時以降でご相談できれば幸いです」といった一文を入れるだけで、配慮のある印象になります。
転職活動では日程調整のやり取りは珍しくありませんが、「当然の権利」という態度は避けるのが無難です。伝え方ひとつで印象は大きく変わります。
必要以上にへりくだる必要はありませんが、相手の立場を意識した丁寧な表現を心がけることで、選考過程における信頼感にもつながります。
事情を簡潔に説明する
相手に事情をしっかり伝えることも大切です。現職の都合で平日に休暇が取りにくいといった理由は、1文程度で端的に伝えるようにしましょう。
たとえば「現職の業務都合により平日日中にお時間をいただくことが難しい状況です」といった形で問題ありません。理由を正直に伝えることで、企業側も状況を理解しやすくなるためです。
長々しい文章にしてしまうと、言い訳がましくなってしまい、かえって信頼を失うこともあります。また、在職中に転職活動を進めるのはめずらしいことではないので、過度に気にする必要はありません。
事情を伝えた後は、すぐに希望日程を提案すると、やり取りもスムーズに進みます。相手の立場を思いやり、必要なことだけを簡潔に伝える姿勢を大切にしてください。
具体的な希望日を提示する
面接日程の変更をお願いする場合は、企業側が調整しやすいように、具体的な希望日を複数提示することが大切です。
たとえば「〇月〇日（土）、〇月〇日（日）、または祝日の〇月〇日」など、選択肢を用意しておくと相手も対応を検討しやすくなります。希望日が一つだけだと、もし都合が合わなかった場合に再度やり取りが必要になりますが、候補をいくつか出しておくと調整もスムーズになります。
時間帯についても「午前中のみ可能」「夕方以降であれば調整可能」といった補足を入れるとよいでしょう。
こちらから調整をお願いする立場だからこそ、相手が判断しやすい形で提案する姿勢が大切です。
平日以外に日程調整を依頼するメールの例文
〇〇株式会社
〇〇〇〇様
お世話になっております。〇〇〇〇（氏名）と申します。
このたびは面接のご案内をいただき、誠にありがとうございます。
現職の都合により、平日の日中にお時間をいただくことが難しく、平日19時以降での面接が可能でしたら、ご調整をお願いできればと存じます。
ご都合が合わない場合には、あらためて調整いたしますので、差し支えない範囲でご検討いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
このメールは、感謝と要望のバランスが自然で、過度にへりくだらず落ち着いた印象を与えます。理由説明は「現職の都合により」と簡潔にとどめ、必要以上に踏み込んでいません。希望時間として「平日19時以降」を具体的に提示しつつ、別日程への柔軟な対応も示しています。また、「無理を承知で」「恐縮ながら」といった過剰な謙遜表現は避け、現実的な調整として自然に依頼しています。
自分で日程調整が難しいなら、プロに間に入ってもらうという手も
「日程調整の相談をするのが気まずい」「どう伝えたらいいかわからない」と感じる方もいるかもしれません。
そんなときは、転職エージェントを通じて応募すれば、面接日程の調整を“自分の代わりに”行ってもらえます。
実際、エージェント経由の選考では、
- 候補日をエージェントに伝えるだけでOK
- 「この日程が難しい」という交渉も代行してくれる
- 企業との連絡もすべてワンクッション置ける
といったメリットがあります。忙しくて自分で調整する余裕がない人や、「断りづらさ」から日程を合わせすぎてしまう人にとっては、精神的な負担を減らせる選択肢です。
今まで転職エージェントを使ったことがない方は、「頼れる存在」として検討してみてもいいかもしれません。
面接日程の交渉を自分で行うのが負担に感じる方も少なくありません。その場合は、私たちエージェントが間に入って企業とのやり取りを代行します。調整や言いづらい要望も、遠慮なくご相談ください。
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「転職したいけど時間が取れない」と感じている方こそ、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
転職活動を進めるうえで、平日に面接の予定が入るのはめずらしいことではありません。しかし、現職の業務が忙しくて有給が取りづらいときや職場の雰囲気的に休みづらいときは、不安になる方も多いでしょう。
面接日程の調整を行うために、まず有給や半休の取得、ランチタイムや朝夕の時間帯を活用するなど、自分に合った方法を検討することが大切です。どうしても日程調整が難しい場合は、企業に素直に事情を伝えて日程変更を相談すると良いでしょう。
最近ではオンライン面接や夜間・土日対応を柔軟に考えてくれる企業も増えています。また、転職エージェントを活用した場合、あなたに代わってエージェントが面接日程の調整を行ってくれることがほとんどです。これから転職活動を行うのであれば利用してみるのも一つの手です。
働きながらの転職活動は大変ですが、自分に合ったスケジュールを見つけて、後悔のない転職を目指してください。
