仕事についていけないと感じたら?対処法と転職判断のポイント

「最近、仕事についていけないかもしれない」そんな不安を抱えながら、毎日をなんとか乗り切っていませんか?

新しい技術についていけない、抽象的な指示に戸惑う、レビューで何度も指摘されてしまう。現場でつまずく場面が増えてくると、「自分には向いていないのかもしれない」と感じるのも無理はありません。

ただし、焦って行動すると逆効果になることもあります。本記事では、仕事についていけないと感じる理由や、放置した場合のリスク、避けるべきNG行動、そして具体的な対処法や転職を検討すべき判断基準までを整理して解説します。

今の悩みが、次の一歩につながるヒントになるかもしれません。

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仕事についていけない理由は?

仕事についていけないと感じたとき、つい「自分の努力が足りないから」と思い込んでしまうかもしれません。けれど実際には、スキルだけでなく環境や業務の構造そのものに原因があるケースも多く、必ずしもあなた一人の責任とは限りません。ここでは、現場でよく見られる具体的な「ついていけない理由」を紹介します。

技術力の不足

現場で求められるスキルと自分の知識・経験が一致していないと、基本的な作業にも時間がかかります。

たとえば、ReactやTypeScriptなどのモダンなフロントエンド環境での開発に初めて携わったとき、状態管理の方法や非同期処理の書き方に戸惑うケースはよくあります。

こんなことが起きていませんか?

  • ググってコピペしたコードが何をしているか説明できない
  • 先輩に聞くたび「これくらいは調べて」と言われて質問しづらくなる
  • 動かすだけで精一杯で、設計やリファクタまで手が回らない

こうなると、着手からレビュー提出までに時間がかかり、周囲とのスピード差に自信をなくす人も多いです。

キャッチアップの時間が足りない

スキル不足は努力で埋められる。たしかにそうかもしれません。でも、残業続きの現場で、学習に充てる時間や気力が残っていないというのが現実ではないでしょうか。

こんなことが起きていませんか?

  • 帰宅は毎日21時過ぎ、土日は疲れて寝てしまう
  • 新しいフレームワークのキャッチアップ資料は未読のまま溜まっている
  • 次の案件でも技術がガラッと変わり、また一から勉強

どんなにやる気があっても、時間と余裕がなければ技術は身につきません。「やる気がない」のではなく、「環境が学習を許していない」こともあります。

業務内容が抽象的すぎる

「ざっくりでいいから進めて」「全体像は後で説明するから」そんな指示を受けて、手が止まった経験はありませんか?

こんなことが起きていませんか?

  • ワイヤーフレームも仕様書もないまま「今っぽい感じでUIを作って」と言われる
  • 「後方互換性に配慮してね」と言われるが、どこまでが影響範囲なのか教えてもらえない
  • 要件定義が終わっていないのにタスクだけアサインされる

といった例です。ゴールが見えないまま進めても、不安だけが募り、手戻りが増えます。この状況で「手が遅い」と言われるのは酷です。

レビューで指摘が多すぎる

「修正お願いします」が1つ2つではなく、20件以上並んで返ってくる。しかも、何を直せばいいのか具体的に書かれていない。そんなレビューは、受ける側にとってプレッシャーでしかありません。

こんなことが起きていませんか?

  • 指摘の意図がわからず、聞こうにも怖くて聞けない
  • 「また同じミスをしてしまった」と自信をなくす
  • レビュー対応に時間を取られ、新規実装が遅れる

レビューは本来、育成や学びの場でもあるはずですが、「否定の場」になってしまうと、どんどん萎縮していきます。

仕事についていけない状態を放置するとどうなる?

「もう少し頑張ればなんとかなるかもしれない」と思って、そのままの状態を放置してしまう人は少なくありません。
しかし、つまずいた状態が長引けば長引くほど、心身やキャリアへの影響は大きくなっていきます。ここでは、放置した場合に起こりやすい4つのリスクを紹介します。

評価が下がる

評価が明確に下がったと感じるとき、その裏には小さな「期待と現実のズレ」がいくつも積み重なっています。

最初は「ちょっと進みが遅いかな」くらいの違和感かもしれません。でも、納期がギリギリになったり、手戻りが増えたりする状況が続くと、「またかもしれない」「今回も任せて大丈夫かな」という印象がチーム内で定着し始めます。

特に次のような状態が続くと注意が必要です。

  • 言われたことはこなしているが、「もう少しこうしてほしい」が増えている
  • 詳細な指示が増えてきて、裁量が減ってきた
  • 任されるタスクが軽めになっている

このような変化は、信頼や期待値が少しずつ下がっている可能性があります。明確な減点がなくても、「今回は大事な案件から外しておこう」と判断されることで、知らないうちにキャリアのブレーキがかかることもあります。

メンタルが不安定になる

つまずきが続くことで、「自分は向いていないのかもしれない」「期待に応えられない」といった自己否定感が積み重なっていきます。

真面目な人ほど無理をしがちで、やがて気力を失ったり、体調を崩してしまうケースも珍しくありません。知らず知らずのうちに、うつ症状に近づいてしまうこともあります。

成長機会を逃す

現場での成功体験が得られないと、「これができるようになった」「うまくいった」という実感が持てず、スキルの成長スピードが鈍化します。また、得意な領域を見出すチャンスを逃してしまい、将来のキャリアの選択肢も狭まるリスクがあります。

業務負荷が増え続ける

自分の遅れを取り戻そうとして、長時間残業や休日対応が増えていくと、どんどん業務が重く感じられるようになります。対応しきれないままタスクが溜まり、ますます余裕がなくなる。そんな負のスパイラルに陥る前に、何らかの対応が必要です。

「仕事についていけない」と感じたときにやってはいけないNG対応

仕事についていけないと感じたとき、間違った対処法を選んでしまうと、状況はむしろ悪化します。ここでは、実際の現場でよく見られる「逆効果な対応」を取り上げます。

根拠のない努力を続ける

「まだ頑張りが足りない」「自分の努力で何とかするべきだ」と思い込み、夜遅くまで勉強を続けたり、休日返上で作業を詰め込んだりする人がいます。

しかし、どこに課題があるかを分析せずに行う努力は、成果につながりにくく、疲弊するだけです。特に学習と実務の両立が厳しい状態で無理をすると、燃え尽きやすくなります。代わりに、以下のような対応をおすすめします。

  • まず「何ができていないのか」「なぜ手が止まったのか」を具体的にメモに書き出す
  • 学習を始める前に、「何のために学ぶのか」「どこで使うのか」を決めておく
  • 週1回は“やらない時間”を確保し、頭をリセットする

特に「勉強はしてるのに成果につながらない」と感じている人は、努力の方向がズレている可能性が高いです。根性ではなく、整理と設計から始めましょう。

周囲と比較して落ち込む

同じチームの人がどんどんタスクをこなしているのを見ると、「自分だけついていけてないのでは」と不安になってしまうことがあります。とくに、経験年数が近かったり、入社時期が同じメンバーが活躍している姿を見ると、自分との違いばかりに目が向いてしまいがちです。

でも、目に入っているのは結果だけです。その人が過去に似た仕事をしていたのか、以前から慣れている技術を使っているのか、裏側までは見えていません。見えていない部分を抜きにして比べても、フェアな比較にはなりません。

比べるべきは他人ではなく、少し前の自分です。前よりも早く着手できた、理解にかかる時間が短くなった、レビューで指摘が減った。そういった小さな変化に気づけると、焦りは徐々に和らいでいきます。

他人のスピードに無理についていこうとするよりも、自分の中で「確実に変化していること」に目を向ける方が、確実に前に進めます。

相談や報告を避ける

「また迷惑をかけたらどうしよう」「何もできてないと思われたくない」そんな不安から、つまずいていても黙って進めようとしてしまう人がいます。しかし、黙っていることで状況は改善されず、むしろ放置されがちになります。代わりに、以下のような対応をおすすめします。

  • 詰まっていることを1つだけでも、簡潔に伝える(例:「ここだけ確認してもらえますか?」)
  • チャットやSlackで「迷っている箇所」と「考えている選択肢」をセットで送る
  • 「〇〇のやり方に少し自信がないのですが、先に確認いただいてもいいですか?」と素直に伝える

完璧に説明できなくても構いません。共有された課題は“チームの課題”に変わりやすく、早期対応につながります。

転職を焦って決める

「もう無理だ」「ここでは成長できない」と感じて、衝動的に退職や転職を決めてしまう人もいます。

たしかに環境が合わないこともありますが、「何が原因でつまずいているのか」が曖昧なままだと、次の職場でも同じように苦しむ可能性があります。転職は最終手段であり、その前に整理すべきことがあります。

  • 今の職場で「何が原因でうまくいかないのか」を、スキル・環境・人間関係に分けて書き出す
  • 「こういう働き方なら自分はやりやすい」と感じた過去の業務を思い出す
  • 転職エージェントなどに“相談だけ”して、客観的な意見をもらう

衝動的に退職する前に、「自分が働きやすい環境とは何か」をはっきりさせることが、次のキャリアの安定につながります。

「努力してるのに変わらない」「誰にも言えずに苦しい」「もう辞めたい」そんな気持ちになっているときこそ、一度立ち止まって、「やってはいけない方向」に進んでいないかを見直してみてください。

その上で、状況を整理し、できるところから具体的に動き出せば、少しずつ流れを変えていくことができます。

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仕事についていけないと感じた時の4つの見直しポイント

「ついていけない」と感じたときに、やみくもに頑張るのではなく、まずは具体的な行動に落とし込むことが大切です。以下の4つのステップをひとつずつ実行することで、状況を改善できる可能性があります。

STEP
具体的な課題を洗い出す

まず、どこでつまずいているかを紙やメモアプリに書き出します。

やること:

  • 直近1週間で「時間がかかったタスク」「何度もやり直した作業」をリストアップする
  • それぞれの原因を簡単にメモ(例:API仕様が理解できなかった、設計方針が曖昧だった など)

ポイント
「技術的な理解不足」「要件の把握ミス」「レビューで毎回同じ指摘」など、分類することで対策が立てやすくなります。また、タスクのリスト化は完璧を求めず、まずは「最近しんどかった作業2つだけ」等、小さく始めることも大切です。

タスクを細かくすると、思ったより進んでいたことにも気づけます。「思ったよりやれてる」と思えたら、それだけで次の一歩が軽くなります。

STEP
タスクを細分化して整理する

大きな機能や複雑な要件は、細かく分けることで取り組みやすくなります。

やること:

  • 自分が今担当している機能を「仕様の確認」「DB設計」「画面作成」「API接続」などに分解
  • 各作業に「開始日・目安の所要時間・完了の定義(Doneの状態)」をつける

ポイント:
Notion、Backlog、Trelloなどのツールを使うと可視化しやすくなります。特に「完了の定義」がないと、どこまでやればいいか迷いやすくなるため、必ず明文化しましょう。

STEP
早い段階でアウトプットを確認してもらう

自分の作業や考えが正しい方向に進んでいるか不安なときは、完成を待たずに途中段階で共有するのが効果的です。

やること:

  • 「この方向で進めようと思っているのですが」と上司や先輩に簡単に相談する
  • 途中成果物(資料・設計案・たたき台など)をSlackやチャットで軽く共有して、認識ズレを早めに修正する

ポイント:
「完成してから見てもらおう」と思うと、修正が大きくなりやすく、時間も無駄になりがちです。
7割の完成度でいいので、早いタイミングで意見をもらうことで、方向性がズレにくくなります。迷いが少なくなる分、精神的な負担も軽くなります。

STEP
スケジュールにバッファを持たせる

納期にギリギリのスケジュールを組むと、想定外のことが起きたときに一気に崩れます。

やること:

  • 見積もり時点で、1日〜2日は余裕を入れる
  • 学習やキャッチアップに最低でも30分/日を確保できるよう、1日のタスクを再配分する

ポイント:
Slackチェックや会議時間も含めた「実働時間ベース」で考えることが大切です。「業務時間8時間だから8時間分の作業ができる」は幻想です。

上記の4つをすべて完璧に実行する必要はありません。まずは「最近しんどかった作業を振り返る」ところからでも十分です。小さな改善を重ねることで、少しずつ「ついていける実感」を取り戻せます。

転職を視野に入れるときの判断基準

できる限りの対処をしても改善の兆しが見えない、あるいはそもそも改善の余地がない職場環境であれば、転職という選択肢も現実的に検討すべき段階です。ここでは、転職を考えるべき具体的な状況を紹介します。

業務とスキルのミスマッチが大きい

現在の職場で使われている技術や開発スタイルが、自分の経験と大きくずれている場合、短期間でのキャッチアップは現実的ではないこともあります。

例:

  • 業務系の経験しかないのに、いきなりフロントエンド中心の開発を任されている
  • 小規模の現場しか知らないのに、いきなり大規模システムの設計を一人で任された

どれだけ努力しても成果が出にくい状況が続く場合、「頑張り方」が合っていない可能性が高いです。

過度な長時間労働が常態化している

定時後に毎日2〜3時間の残業が当たり前、土日も対応するのが暗黙のルール。こういった環境では、学習や休息の時間を確保することができず、技術面でも精神面でも消耗し続ける状態になります。

例:

  • 毎日の業務で「今日もやり残しがある」と感じ続けている
  • 学習の時間が確保できず、新しい技術への対応が後回しになっている

この状態が数週間以上続いているなら、職場そのものに問題がある可能性があります。

相談できる相手がいない

質問や相談をしようにも、誰に聞けばいいかわからない。聞ける雰囲気がない。
そんな環境では、問題を抱えたまま自力で解決するしかなくなり、プレッシャーも大きくなります。

例:

  • ペアプロや1on1の機会が一切ない
  • レビューでも「なぜダメか」を説明してもらえない
  • Slackやチャットを送っても既読スルーされる

このような孤立した状態は、特に経験の浅いエンジニアにとって致命的です。

「改善の余地がない」と感じるなら、次の環境へ

努力をしても報われない。改善提案をしてもスルーされる。誰に相談しても動いてくれない。そんな状況に陥ったら、転職を考えるのは当然の選択です。ただし、ここまで我慢してからでないと転職してはいけない、というわけではありません。

例えば、「このまま続けても、たぶん何も変わらない気がする」「成長できるイメージが持てない」そう感じた時点で、一度立ち止まって環境を見直す価値は十分にあります。つらくなる前に動く。それも、立派な選択です。

実際に、まだ大きな問題が起きる前に転職を決断し、余裕のある状態で新しい職場に移った方が、スムーズに成果を出せるケースは少なくありません。「自分に合った場所で働きたい」と思ったときが、動くタイミング。

無理に耐えず、自分が力を発揮できる環境を探し始めることから始めましょう。

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まとめ

仕事についていけないと感じたとき、まずは自分の課題を明確化し、NG対応を避けながら適切に対処することが重要です。
それでも環境が合わないと感じたら、無理せず転職を検討するのもひとつの選択です。
「自分に合った場所」で力を発揮できる環境を、ぜひ探してみてください。

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