内定辞退をメールで伝える際の書き方とテンプレート

内定辞退をメールで伝える際の書き方とテンプレート

「内定を辞退したいけれど、メールで伝えても失礼じゃない?」「どんな文面にすれば角が立たない?」といった悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。内定辞退は転職活動において避けて通れない場面ですが、適切な方法で行わなければ、場合によってはトラブルにつながる可能性も否定できません。

そこで本記事では、内定辞退をメールで伝える際のマナーや注意点、失礼にならない書き方を丁寧に解説します。

また、状況別のテンプレートを参考にすることで、自分の状況に合わせた適切な辞退メールを作成できます。本記事を読めば、企業に不快感を与えず、円満に内定辞退を伝えられるようになるでしょう。

社内SE転職ナビKV

社内SEの転職を検討しているなら、案件数業界トップの「社内SE転職ナビ」がおすすめです。
保有案件は10,000件以上の中から、IT業界に詳しいエージェントが面談を通して、幅広い職種から自分に合った求人をご紹介。
入社後の定着率も96.5%とマッチングには自信があります。社内SEへの転職に興味がある方は、ぜひ1度ご相談ください。

内定辞退はメールで伝えて大丈夫?

内定辞退をメールで伝えるのは、基本的に問題ありません。以前は電話連絡が主流で、直接お詫びを伝えるのが礼儀とされていました。電話は即時性が高く、相手の反応を確認しながら対応できるため、より丁寧だと考えられていたからです。

しかし、現在ではビジネスのデジタル化が進み、メールも正式な連絡手段として広く認識されています。特にIT業界ではリモートワークが普及しており、採用活動もオンラインが中心となっているため、内定辞退においてもメールでの対応が一般的になっているのです。

辞退の理由を丁寧に伝えたうえで、相手に配慮した文章を心がければ、メールでも十分に誠意は伝わります。重要なのは連絡手段ではなく、相手企業への配慮と誠意を持った内容で伝えることです。

あわせて読みたい
内定複数出たときにどこを見て選べばいいの? 転職希望者の多くは、在職中に転職活動を行います。限られた時間の中での転職活動では、複数応募が効率的です。 しかし、転職活動していくうちに気持ちの変化もあり、実...

内定辞退をメールで伝えるメリット

内定辞退をメールで連絡することには、電話にはない多くの利点があります。現代のビジネス環境では、柔軟で効率的な対応が求められる場面が増えており、メールはそのニーズに合った手段といえるでしょう。

ここでは、内定辞退をメールで伝えることで得られる具体的なメリットについて詳しく解説します。

  • 時間や場所を選ばず送れる
  • 記録として残る
  • 冷静に文章を考えられる

時間や場所を選ばず送れる

メールでの内定辞退連絡における最大の利点は、時間と場所の制約を受けないことです。勤務中であっても、通勤や移動の途中であっても、適切なタイミングを見計らって送信することが可能です。

電話での連絡の場合、相手企業の営業時間内に連絡する必要があり、さらに担当者が不在の場合は何度もかけ直す必要が生じます。一方、メールであれば相手の業務時間や都合を気にすることなく連絡でき、受信者も自分の都合の良い時間に確認できます。

特に在職中の転職活動では、現在の職場に配慮しながら連絡を取る必要があるため、このような柔軟性は非常に大きなメリットといえるでしょう。また、異なるタイムゾーンで業務を行っている企業や海外展開している企業への連絡においても、メールの利便性が発揮されるでしょう。

記録として残る

メールでの内定辞退連絡は、送信履歴として確実に記録が残るというメリットもあります。この記録性により、「連絡した」「連絡していない」といったトラブルを未然に防げるため、双方にとって安心できる連絡手段となります。

電話での連絡では、通話内容を正確に記録することが困難で、後から詳細な内容を思い出すことも簡単ではありません。しかし、メールであれば送信した内容を後から何度でも確認でき、自分自身の対応や表現方法を振り返る際にも役立ちます。

これは特に転職活動において、他の企業との連絡内容と混同することを防ぎ、一貫性のある対応を維持するために重要です。また、企業側にとっても採用プロセスの記録として保管でき、今後の採用活動の参考資料として活用することが可能になります。

冷静に文章を考えられる

メールでの内定辞退連絡では、電話とは異なり、内容を十分に整理してから送信できるのが強みです。辞退の連絡は内容が繊細であるため、感情的にならずに冷静な言葉選びが求められます。

電話の場合、その場で適切な言葉を選んで話す必要があるため、緊張や焦りから不適切な表現を使ってしまう可能性もあるでしょう。一方でメールなら一度文章を書いてから内容を確認し、言い回しを調整する時間があります。相手に失礼のない表現や配慮ある構成に仕上げることで、より誠意が伝わりやすくなるでしょう。

特に論理的な説明や誤解を避けたい場合には、文面で伝えるほうが適しています。IT職のように慎重な思考が求められる分野では、こうした文章での丁寧な対応が好印象を与えることもあります。

自分の気持ちや理由をきちんと伝えるためにも、メールは有効な選択肢です。

失礼にならない内定辞退をメールで伝える際のポイント

内定辞退の連絡をメールで送る際には、単に辞退の意思を伝えるだけでなく、相手の立場に配慮した丁寧な対応が求められます。タイミングや表現を誤ると、社会人としての評価を損ねる可能性もあるため注意が必要です。

この章では、相手に失礼のない印象を残すために押さえておくべき3つの重要なポイントについて、具体例を交えて紹介していきます。

  • 内定辞退は早めに伝える
  • 件名はわかりやすく丁寧に
  • 丁寧な言葉遣いを心がける

内定辞退は早めに伝える

内定を辞退すると決めたら、できるだけ早くその意思を伝えることが大切です。なぜなら、企業側は内定者の辞退を受けて、新たな候補者を選定や再度選考をやり直す必要が出てくるからです。

意思決定に時間をかけすぎると、相手の採用スケジュールに支障をきたしてしまう恐れがあります。回答期限が設けられている場合でも、その期日ギリギリまで返事を待たせるのではなく、意思が固まった段階ですぐに連絡するのが誠実な対応と言えるでしょう。

特に採用人数が限られている企業においては、1人の辞退が大きな影響を与えることもあります。人気企業や中小企業では、あなたの辞退によって他の応募者にチャンスが回ることもあるでしょう。

早期連絡は、採用担当者の負担を軽減するだけでなく、あなた自身の印象を下げずに済む手段でもあります。タイミングひとつで誠実さが伝わるため、気持ちが固まった時点ですぐ行動に移しましょう。

件名はわかりやすく丁寧に

内定辞退をメールで伝える場合、件名の付け方は非常に重要です。採用担当者は日々大量のメールを処理しており、件名が不明確なメールは見落とされるリスクが高くなります。

ビジネス上のやり取りでは、件名から内容を推測できることが前提とされており、丁寧な件名が相手への配慮として機能します。

たとえば、「内定辞退のご連絡(氏名)」といったように、内容と送信者が明確に伝わる表現を心がけるとよいでしょう。これにより、相手がすぐにメールの目的を把握でき、確認作業の負担が軽減されます。

細かな部分ではありますが、こうした配慮がビジネスマナーとしての印象を大きく左右します。文面の中身と同様に、件名からも誠意を伝えることが大切です。

丁寧な言葉遣いを心がける

内定辞退のメールでは、言葉遣いが非常に重要なポイントとなります。辞退という内容自体が相手に少なからず失望を与える可能性があるため、文章全体を通して丁寧な表現を心がける必要があります。

特に、カジュアルな口調や省略語などはビジネス文書として不適切なので避けましょう。

たとえば、「すみません」は「申し訳ございません」、「ありがとう」は「心より感謝申し上げます」といったように、フォーマルな表現を選ぶことが望ましいです。また、主語や述語を省略せず、誤解を与えないよう文法的にも正確な文章を心がけてください。

相手の立場を思いやる姿勢を文章で示すことは、社会人としての信頼性を高めるうえでも重要です。最後まで礼儀正しく、感謝と謝罪の気持ちを明確に伝えることが、丁寧な辞退の基本です。

あわせて読みたい
調べてみたらあまりよくなさそうなので1次面接辞退したいけど悩んでいる 書類選考に受かったものの、調べてみてあまりよくないことが書いてあると、一次面接を辞退したい!と思うのではないでしょうか。実際に働いたことのある人の意見は気に...

内定辞退を伝えるメールの構成

内定辞退のメールを書く際には、感情的にならず冷静に構成を整えることが大切です。相手の印象を損なわないためには、基本的な構成に沿って丁寧に言葉を選ぶことが重要になります。

ここでは、失礼のない辞退メールを作成するために押さえておくべき各項目について順を追って解説します。件名から締めくくりの文言まで、構成の流れを確認しながら対応しましょう。

  • メールの件名
  • 内定のお礼
  • 内定を辞退することを伝える
  • 内定辞退の理由
  • メールで連絡することへの謝罪
  • 会社の発展をお祈りする

メールの件名

内定辞退の連絡をメールで行う際には、まず件名で用件が一目でわかるようにすることが大切です。採用担当者は日々多くのメールを確認しているため、件名が不明確だと重要な連絡として見落とされてしまう可能性があります。

そのため、「内定辞退のご連絡(氏名)」や「内定辞退の件について(氏名)」など、内容が明確に伝わる表現を心がけましょう。件名には自分の氏名を併記することで、誰からのどのような内容の連絡なのかを瞬時に判断できるよう配慮しましょう。

件名に丁寧さと簡潔さを両立させることで、ビジネスメールとしての印象も良くなります。スムーズな対応を促すためにも、メールの第一印象となる件名には十分配慮しましょう。

内定のお礼

メールの冒頭では、まず内定をいただいたことに対して丁寧に感謝の意を伝えましょう。自分という人物を評価し、採用という決断をしてくれたことに対して、誠実な気持ちでお礼を述べることが基本です。

この感謝の表現は単なる形式的な挨拶ではなく、採用プロセスにおいて時間と労力を割いてくれた企業への敬意を示す意味があります。面接での貴重な時間の提供や、選考過程での丁寧な対応に対して具体的に言及することで、より誠実な印象を与えられるでしょう。

また、内定という結果に至るまでの企業側の努力や期待に対する理解を示すことで、辞退という結果になったとしても、相手企業との良好な関係を維持する基盤を築くことが可能になります。感謝の気持ちを率直に伝えることで、その後の辞退理由の説明もより受け入れられやすくなるのです。

内定を辞退することを伝える

感謝の気持ちを伝えたあとは、辞退の意思を明確に示します。ここでは、相手に誤解を与えないよう、はっきりとした表現を用いることがポイントです。

「誠に恐縮ではございますが、貴社からの内定を辞退させていただきたく存じます」など、丁寧かつ断定的な言い回しを意識しましょう。曖昧な表現は、相手に迷いや未練があると受け取られる可能性があるため避けた方が無難です。

中途半端な表現を使用すると、企業側に誤解や期待を持たせてしまい、結果的により大きな迷惑をかけることになりかねません。迷いのない姿勢を示すことで、採用担当者が次の対応に移りやすくなります。

このように辞退の理由に入る前に、この段階でしっかりと内定辞退の意思を伝えることが大切です。

内定辞退の理由

内定辞退の理由を伝える際は、可能な範囲で具体性を持たせると誠実な印象を与えられます。

たとえば「他社の内定を受け入れることを決めた」「キャリアの方向性と一致しなかった」など、自分の都合として説明するのがポイントです。相手企業を否定するような表現を避けましょう。

ただし、詳細な理由を説明することが困難な場合には、「一身上の都合により」という表現のみでも問題ありません。この表現は一見簡素で誠意に欠けるように思われがちですが、実際には包括的な意味を持つ適切な表現です。

その他の部分で感謝や謝罪の気持ちを十分に表現することで、失礼にあたることはありません。むしろ、答えにくい個人的な事情がある場合に無理に詳細を説明しようとすると、不自然な内容になってしまう可能性があります。

「一身上の都合」という表現は、嘘をつくことなく適切に理由を伝える方法として、ビジネスシーンでも広く受け入れられています。

メールで連絡することへの謝罪

本来であれば直接伺ってお伝えすべき内容であることを踏まえ、メールでのご連絡になったことについて一言添えると、より丁寧な印象を与えられます。

本来であれば直接お伺いしてお伝えすべきところ、メールでのご連絡となりました非礼をお詫び申し上げます」といったような文言が一般的です。

この一文を加えることで、形式上の都合による非礼をしっかりカバーでき、相手の印象を和らげる効果もあります。ビジネスシーンでは、こうした些細な配慮が相手の心象に大きく影響します。最後まで丁寧な対応を心がけましょう。

会社の発展をお祈りする

辞退の連絡を終える際には、企業の今後の発展を祈る一文を添えることで、良好な関係でメールを締めくくれます。たとえば「末筆ながら、貴社のますますのご発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げます」といった表現が一般的です。

このような一文を最後に加えることで、誠実な印象を与えるだけでなく、丁寧な人柄を印象づけることにもつながります。たとえ内定を辞退するという結果になったとしても、相手へのリスペクトや礼儀を忘れない姿勢は、社会人として評価されるポイントです。

円満な関係を保ちつつ、辞退の意思を伝えることが大切です。IT業界は意外に狭い世界でもあるため、今後のキャリアにおいて再び接点を持つ可能性も十分に考えられます。そのような将来への配慮も込めて、心からの敬意を表現することが重要なのです。

内定辞退のメールテンプレート

内定辞退のメールを作成する際には、状況に応じた丁寧な表現を選ぶことが重要です。辞退の理由がどのようなものであっても、企業に対して誠意を持って感謝の意を伝える姿勢が大切です。

ここでは、よくある3つのケース別に、実際に使えるメールテンプレートの例をご紹介します。自身の状況に合った文例を参考にしながら、丁寧な対応を心がけましょう。

  • 他社での内定を受けた場合
  • 自分のキャリアプランと異なると感じた場合
  • 家庭や健康上の事情の場合

他社での内定を受けた場合

他社からの内定を受諾することが決まった場合は、複数の選択肢の中から慎重に検討した結果であることを伝えることが重要です。この際、志望度や労働条件など様々な要素を総合的に比較検討したプロセスを説明し、決して軽率な判断ではないことを示しましょう。

以下が、例文です。

このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。貴社の事業内容や社風に大変魅力を感じておりましたが、慎重に検討を重ねた結果、他社からの内定を受けることを決意いたしました。

どの企業に進むかは今後の人生を左右する重要な決断であり、非常に悩んだ末の結論となりました。

貴重な機会をいただいたにもかかわらず、このような結果となりましたこと、心よりお詫び申し上げます。貴社の今後のご発展をお祈りするとともに、今回のご縁に深く感謝申し上げます。

自分のキャリアプランと異なると感じた場合

自身の将来的なキャリアビジョンや目指すスキル習得の方向性と合致しないと感じた場合は、相手企業を否定することなく、自分自身の価値観や目標に基づく判断であることを丁寧に説明することが求められます。

以下が、例文です。

このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。貴社のご提案には非常に感謝しており、大変光栄に存じます。

しかしながら、自己のキャリアプランや今後身につけたい専門性・業務内容との方向性を改めて見直した結果、他の道を選ばせていただくことといたしました。

今後はよりクラウド領域に特化したスキルの習得を重視したいと考えており、その点で今回のポジションとは若干のズレがあると感じました。

大変恐縮ではございますが、今回は内定を辞退させていただきたく存じます。お忙しい中ご対応いただきましたこと、心より感謝申し上げるとともに、貴社のさらなるご活躍をお祈り申し上げます。

家庭や健康上の事情の場合

家庭の事情や健康面での問題が理由となる場合は、詳細な説明は控えめにしつつも、やむを得ない状況であることを相手に理解してもらう必要があります。このような個人的な事情については、プライバシーに配慮しながら誠実に伝えることが大切です。

以下が、例文です。

このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。貴社にご縁をいただけたことに心から感謝しております。

誠に勝手ながら、家庭の事情により転職の時期を再考せざるを得ない状況となりました。また、健康面においても当面の間は通勤や業務への影響が懸念されるため、今回は内定を辞退させていただきたく存じます。

このような事情をご理解いただけますと幸いです。ご多忙の中、選考の機会を賜り、誠にありがとうございました。今回の辞退がご迷惑となりましたことを重ねてお詫び申し上げるとともに、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。

社内SEの求人なら社内SE転職ナビ

社内SE転職ナビKV

IT業界での転職をお考えなら「社内SE転職ナビ」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。7,000件以上の公開求人を保有する社内SE転職ナビは、IT転職に特化した転職支援サービスとして、専門知識を持つコンサルタントが転職活動を手厚くサポート。開発エンジニアやインフラ系職種はもちろん、IT企画・マネジメント、情報システム部門、テクニカルサポート、テスターなど、IT業界の幅広い職種の求人を豊富に取り扱っているのが特徴です。

1人あたりの平均提案求人数は25.6社と充実しており、紹介企業の満足度は120%、定着率も96.5%と非常に高水準です。また、転職希望者の状況に応じて、情報収集を目的とした「カジュアル面談」と本格的な求人紹介を行う「キャリア面談」の2種類から選べます。どちらもオンライン対応しているため、在職中でも安心して利用できます。まずは、お気軽にご相談ください。

まとめ

本記事では、内定辞退をメールで伝える際のマナーやポイント、実際に使えるテンプレートについて解説しました。

内定辞退は社会人として避けられない選択肢であり、丁寧な対応が信頼関係を損なわない鍵となります。メールでの辞退は、場所や時間に縛られず、冷静に言葉を選べるという点で多くのメリットがあります。

ただし、連絡のタイミングや文面の丁寧さ、辞退理由の伝え方には十分な配慮が必要です。記事内で紹介したテンプレートを参考にすれば、状況に合った形で失礼なく内定辞退を伝えられるでしょう。

内定辞退は決して悪いことではありませんが、お世話になった企業への配慮を忘れずに、最後まで誠実な対応を心がけることで、将来的な関係性も良好に保てます。転職活動を成功させるためにも、適切な内定辞退のマナーを身につけて、自信を持って次のステップに進んでください。

内定辞退をメールで伝える際の書き方とテンプレート

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

  • URLをコピーしました!