
会社紹介
社名:C2C Platform株式会社
代表:代表取締役社長 薛 悠司(ソル ユサ)
事業内容:ダイレクトマッチング事業に特化したシステム開発および事業支援
C2C Platform株式会社は、サービス提供者と利用者を直接結びつける「ダイレクトマッチング」事業を展開する企業です。同社のビジネスは、ただ「場」を提供するだけにとどまらず、プラットフォームの開発やビジネス支援を通じて、利用者とともに成長を目指しています。今回は、代表取締役副社長の村上英夫さんに、同社の事業内容や採用への考えを伺いました。
・プロフィール
代表取締役副社長・村上英夫さん
九州大学で建築学を専攻し、在学中にメール配信プラットフォーム「SPIRAL」を開発する株式会社サハラ(現SPIRAL株式会社)を起業。 その後、ベトナムのオフショア開発会社で複数のラボを立ち上げ、プロダクト開発を主導しました。2017年にシンガポールでC2C PTE. LTD.を共同創業し、2021年にはC2C Platform株式会社を設立。現在、同社の代表取締役副社長として、研究開発、プロダクト部門、プラットフォーム戦略の統括を担当。日本、ベトナム、シンガポールの3拠点を横断的に管理し、グローバル展開を推進しています。また、知財・ライセンス業務や人材採用にも積極的に関与し、ビジョン共有を通じて組織の成長を支えています。
C2C Platformが提供する「場」以上の価値とは

ーー御社が展開する事業について教えてください。
村上 英夫さん(以下、村上):
「C2C Platform」という社名のとおり、私たちはダイレクトマッチングを支援する包括的なプラットフォームを提供しています。
もちろん、弊社が提供するプラットフォームにはシステムを作る基盤や土台もありますが、弊社は単なるシステム開発会社ではなく、ビジネスを支援・育成する会社です。具体的にはサービスを提供する側と利用者を結び付ける“場”を作るだけでなく、需給状況を丁寧に見極め、バランスの取れた環境を整えることで、双方にとって価値あるつながりを提供しています。
マッチングサービスに必要なのは、いわゆる「出会いの場」を作ることだけではありません。供給側も需要側もバランスが整った状態にして、お互いが良い条件でマッチングする必要があります。
これはどんなビジネスにも応用できるモデルです。たとえば、弊社ではネイリストや美容師、セラピストのマッチングを支援するサービスを展開しており、すでにいくつか成功事例が生まれています。
これらの事例を基に、自社ビジネスに活用したいと考えるクライアントには、プラットフォーム開発だけでなく、ビジネスモデルや将来ビジョンの策定についても提案を行っています。
――単なるプラットフォーム開発だけではないんですね。
そうですね。弊社のマッチングサービスを一つのプロトタイプとして活用いただきながら、クライアントが自社の事業を展開し、社会全体のライフスタイルの変革を目指せるようサポートしています。
たとえば、ネイリストや美容師、セラピストの方々が弊社のアプリを利用することで、従来のように企業に就職するのではなく、自分の腕一本で独立・開業が可能になります。こういった働き方の変革は、あらゆるビジネスで起こっています。
――そうした働き方の変化は、今後さらに広がっていく可能性がありますね。
はい、こうした変革は現在、多くの業界に広がっています。弊社の事業は、ダイレクトマッチングを通じて、このような変化を後押ししています。事業は3つの柱で、ダイレクトマッチングを実現するためのプラットフォーム開発、戦略立案や課題解決の提案をとおして事業成長を支援するビジネスコンサルティング、ファイナンス支援があります。
「起業したいけれど経営に不安がある」という方は少なくありません。そういった方々には、事業の基盤づくりや課題解決に向けた支援を行っています。
また「特定のビジネスモデルを展開したいけれど拡大が難しい」あるいは「差別化の方法がわからない」といったご相談にも対応しています。こうしたケースでは、課題に応じた具体的な提案を行い、クライアントのビジネスを成長させるお手伝いをしています。単にシステムやサービスを作って終わりではなく、伴走しながら一緒にビジネスを成長させていくのが、弊社の仕事です。
「ダイレクトマッチング」は業界不問のビジネス手法。目指すのはビジネスインフラ

――今後、御社が注力したいと考えている特定の業界はありますか?
村上:弊社としては、特定の業界に注力することは考えていません。というのも、弊社の事業の根幹である「ダイレクトマッチング」は特定の業界を対象としたものではなく、あらゆる業界に応用可能なビジネス手法だからです。
ただし、特定の業界における働き方や待遇に関する課題や不満は、実際にその業界でサービスを展開しなければ見えてこない部分もあります。たとえば美容師のマッチングを行った場合、そのサービスを展開した実績がなければわからないこともあるわけです。
こうした場合、弊社はその業界に詳しいパートナーと協力しながら課題を解決しています。一方で、弊社はシステムやデータに基づき、最適なマッチングを目指してPDCAを回していくんですね。
ダイレクトマッチングというと、CtoC業界を想起しがちですが、弊社はBtoBやBtoBtoC等も支援実績があります。例えば、飲食店と食品工場をマッチングする「シコメル」という仕込み済み食材の受発注サービスも支援クライアントの一つです。
また、アプリやシステムを通じて、24時間365日利用可能なインターフェースを提供することも弊社の強みです。デジタルツールを使い慣れている人や、チャットやメールといった非対面のコミュニケーションを好む人には、特に相性が良いと考えています。
最終的に私たちが目指しているのは、弊社のサービスやアプリをクライアントがビジネスインフラとして活用し、その上でビジネスを成長させていける環境を提供することです。
レベニューシェア型モデルの根源は「最短距離で信頼関係を持って動けるか」

ーー御社のレベニューシェア型のビジネスモデルについて、具体的に教えてください。
村上:弊社はレベニューシェアモデルにおいてクライアントではなく「パートナー」として、各プロダクトオーナーと最速の成長を目指します。パートナーからの指示を待つのではなく、お互いに協力しながら課題解決を行い、共に価値を創出していくスタンスです。
弊社はパートナーにシステムやプロダクトの仕様を決めてもらう受け身の姿勢はとらず、パートナーとして積極的にプロダクトの成長を支える役割を担います。
レベニューシェアの中で弊社もリスクを取っていきますし、万が一パートナーの意図と異なる点があっても、ユーザーのニーズに応えるために最小限の機能を優先して作り、必要に応じて提案を行います。最短距離で信頼関係を構築し、動けることこそがレベニューシェアモデルの根源と考えています。
そのうえで「社会の求められるものを正しく、最適に作る。それで利益が出れば、適切に分配しましょう」という考え方をしています。トライアンドエラーを繰り返しながら、ユーザーに求められるものを形にしていくプロセスは、レベニューシェアモデルに非常に適していると感じています。
――レベニューシェア型では、クライアントとの関係が深くなりそうですね。
村上:長くも深くもなりますね。レベニューシェアにおいてクライアントは運命共同体と言える存在となります。たとえば、CMディレクターが開発者以上に商品を理解して制作を行うように、我々はプロダクトを深く理解して、共に成長を目指していきます。自分たちで考え、行動し、自らビジネスを成長させていく。これがレベニューシェアの神髄と考えています。
主体的に働ける、挑戦できる環境が魅力
ーー御社で働く魅力について教えてください。
村上:弊社の魅力は、やはりレベニューシェアモデルのビジネスに関われる点ですね。
ほとんどの人が「やりたいことができる会社で働きたい」と考えるものの、やりたいことと実際にできることが完全に一致する場は少ないですよね。
その中で弊社は、プラットフォームを提供する企業として、水平な基盤の上にクライアントやパートナーの成長ニーズを満たすプロダクトを組み合わせていくことが求められます。
プラットフォームにプロダクトをどうやって組み合わせるか、考える機会こそが弊社で働く醍醐味だと思います。
一方で、単に指示された通りに働きたい人には弊社は向いていないかもしれません。自分で考えて動き、スキルを最大限に生かせる人こそが、弊社で活躍できるタイプです。主体性を持ってチャレンジできる人、自分ができることを理解し、それを実行に移せる人に向いている環境だと思います。
ーー「主体性を持って働く」ことをエンジニアに落とし込んだ場合、どのような人が御社に向いていますか?
村上:素晴らしいコードが書けるエンジニアの方は、たくさんいらっしゃいます。しかし「書いたコードが社会にどんな価値をもたらすか」まで見通せる方は、実際には少ないと感じています。「ただ作ればいい」と考えるのではなく「作っても使われないと意味がない」という意識を持てる方と一緒に働きたいですね。
自分ごとにすれば、仕事はもっと楽しくなる

ーー仕事を自分ごととしてとらえることが重要なんですね。
村上:そうですね。仕事を自分ごととしてとらえると、より人生を楽しめると思います。自分ごと化すればコントロールできる範囲が広がり、解決できることも増えますよね。逆に、自分でコントロールできない状況は、とてもストレスが溜まると思うんです。
また、目の前の仕事を自分ごととして考えれば「この仕事にはどんな人たちが関わっているのか」「自分には何ができるのか」といったことを深く考える機会になりますし、それらを通じて、自分の存在価値やバリューを感じられるようになると思うんです。
自分が関わったアプリやサービスがエンドユーザーに届き「これがあって生活できています」といった声をいただければ、世のため人のために役立っている実感が得られますよね。それが仕事のやりがいにつながるのではないでしょうか。
ーー社内の日常的なコミュニケーションで主に英語が使われているそうですね。
村上:ポジションや役割によりますが、日本マーケット向けの業務では日本語が中心です。
ただ開発拠点がベトナムにあるため、開発チームとの連携やマネジメントが必要な場面では英語を使いますし、ベトナム現地に行くこともあります。
フレックスタイム制とリモートワークの柔軟性

ーー御社で導入されているフレックスタイム制とリモートワークの利用条件について教えてください。
村上:弊社では、フレックスタイム制とリモートワークを全社員が基本的に利用できます。もちろん、対面でのコミュニケーションが必要な場面もありますが、その場合はお互いにスケジュールを調整して対応しています。
仕事に自主性をもって取り組んでもらえたら、リモートやフレックスといった働き方にはこだわりません。チームとして機能し、かつひとりひとりが主体性を持った働き方ができているのであれば、働き方や働く場所の優先順位はおのずと低くなりますね。最大限のパフォーマンスが発揮できるように、みんなで会社の制度も含めて考えていければと思います。
たとえば、介護が必要な家族がいる方や、小さなお子さんがいる方から「リモートを多くしたい」といった要望があれば、可能な範囲で対応しています。また、「単身なのでベトナムで働きたい」というような希望も、できる限り受け入れています。
他社と比較しても、弊社は働き方の多様性を許容していると自負しています。グローバルで多様性のある環境で働きたい方にとってはすごくいい環境だと思いますね。
村上さん、お話ありがとうございました。 社会インフラとしてのダイレクトマッチングサービスやビジネスコンサルティングを提供するC2C Platform株式会社。主体的に仕事に取り組みたい方、ダイバーシティな環境で働きたい方は、ぜひご応募ください。


ライター:前嶋 翠(まえじま みどり)
COBOLが終わろうとする時代にプログラマのキャリアをスタートし、主にJavaエンジニアとして経験を積みました。フリーランスエンジニアとして活動していたとき、リーマンショックが起こったことをきっかけに家庭に入りました。出産を経て在宅でできる仕事として、ライターに。ITエンジニア経験のあるライターとして、IT業界のあれこれを皆さまにわかりやすくお伝えしていきます。