データベースとは?メリット・デメリットや選び方を解説

データベースとは?メリット・デメリットや選び方を解説

データベースとは、情報を効率的に管理・利用するためのツールです。データベースにはいくつかの種類があり、プロジェクトを成功させるには、適切なデータベース選びが必要です。

データベースを正しく選ぶためには、まずその基本的な概念を理解し、自分のプロジェクトに最適なタイプを見極める必要があります。この記事では、データベースの概要、メリット・デメリット、そして選び方について詳しく解説します。

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この記事の目次

データベースとは

データベースとは、情報を効率的に管理・利用するためのシステムを指します。データを整理し、特定の条件で迅速に検索や更新ができるように設計されています。

データベースは、一般的にリレーショナルデータベースと呼ばれる形式が主流です。リレーショナルデータベースは、テーブルと呼ばれる行と列の形式でデータを保存し、SQL(Structured Query Language)を使用して操作します。

データベースの基本を理解し、プロジェクトに最適な選択をすることで、システムの効率性と信頼性を大幅に向上させられます。最新の技術を取り入れながら、効果的なデータ管理を実現しましょう。

表計算ソフトの違い

データベースと表計算ソフトの違いは、主にデータの管理と処理の方法にあります。

データベースは大量のデータを効率的に管理し、複数のユーザーが同時にアクセスできる設計です。一方の表計算ソフトは主に個人や小規模なチーム向けであり、基本的には一人で使うことを想定しています。

データベースは、データの一貫性と整合性を保つための機能が充実しています。トランザクション管理やデータのバックアップ、リカバリなどがその一例です。対して表計算ソフトは、基本的な数値計算やデータの視覚化には優れていますが、データの一貫性を保つ機能は限られています。

以上のようにデータベースと表計算ソフトには、それぞれ異なる特長と適用範囲があるため、用途に応じて適切なツールを選ぶことが重要です。

データベース管理システムの種類

ここからは、以下4つのデータベース管理システムの種類について、詳しく解説します。

  • 階層型データベース
  • ネットワーク型データベース
  • RDB(リレーショナルデータベース)
  • NoSQL

階層型データベース

階層型データベースは、データをツリー構造で管理するデータベースです。

階層型データベースでは、データが親子関係に基づいて階層的に整理されます。各データ要素には1つの親と複数の子があり、これによりデータの階層が形成されます。

例えば企業の組織図やファイルシステムのディレクトリ構造が、階層型データベースの典型的な例です。

階層型データベースの主なメリットは、データの構造が明確であり、親子関係が一目で把握できる点です。このため、特定のデータへのアクセスが迅速に行えます。また、データの一貫性が保たれやすく、データの追加や削除がシンプルです。

階層型データベースのデメリットは、データの関係が複雑になると、階層構造での管理が困難になることがある点です。

ネットワーク型データベース

ネットワーク型データベースは、データをグラフ構造で管理するデータベースです。ネットワーク型データベースにおいてデータは親子関係にかかわらず、複雑な多対多の関係を表現できます。

ネットワーク型データベースのメリットは、複雑なデータ関係を直感的に扱える点です。例えば製品と部品の関係や、人間関係のネットワークなど、複数の要素が多面的に関連するデータを効果的に管理できます。

ネットワーク型データベースのデメリットは、データの構造が複雑になるため、設計や運用が難しくなることです。データの追加や削除が他のデータに影響を与えやすく、データの一貫性を保つためには高度な管理が必要になります。そのため、ネットワーク型データベースの使用には専門的な知識が求められます。

RDB(リレーショナルデータベース)

リレーショナルデータベース(RDB)は、データを表形式で管理し、複数のテーブルに分割して管理するデータベースの一種です。各テーブルは行と列で構成され、行がデータエントリを表し、列が属性を示します。リレーショナルデータベースは、データの一貫性と整合性を保ちながら、大量のデータを効率的に管理するための有益な手段です。

RDBの主なメリットは、SQL(Structured Query Language)を使用してデータの検索や操作ができる点です。

一方でリレーショナルデータベースのデメリットは、設計や運用が複雑であり、大規模なシステムの構築には専門的な知識が必要な点となります。またデータの関係が固定されているため、柔軟性に欠ける場合があります。

NoSQL

NoSQL(Not Only SQL)は、リレーショナルデータベース(RDBMS)の代替として登場したデータベース管理システムの一種です。

NoSQLのメリットは、高い柔軟性とスケーラビリティです。リレーショナルデータベースが直面するスキーマの制約や水平スケーリングの難しさを克服するため、NoSQLは動的にスキーマを変更でき、大量のデータを効率的に扱えます。また水平スケーリングが容易であり、分散データストアとしても優れています。

NoSQLのデメリットは標準化されたクエリ言語がないため、データ操作がデータベースごとに異なり、学習コストが高くなることです。

データベースのメリット・デメリット

ここからは、データベースのメリット・デメリットを具体的に解説します。

データベースのメリット

データベースの導入には多くのメリットがあります。まずデータの管理や検索が効率化されることです。データベースでは大量のデータを一元的に管理できるため、必要な情報を迅速に検索・取得可能です。これにより業務効率が向上し、データの利用価値が最大化されます。

次に、データの一貫性と信頼性が確保される点です。データベースはデータの整合性を維持するための機能が充実しており、データの重複や不整合を防ぎます。これにより、正確で信頼性の高いデータを提供できます。

さらにデータベースは、セキュリティの強化にも寄与します。

以上のようにデータベースの導入は、業務効率の向上やデータの信頼性確保、セキュリティ強化といった多くのメリットをもたらします。

データベースの課題・デメリット

データベースの導入には多くのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。

データベースには、一定額の導入コストがかかります。データベースの構築にはハードウェアやソフトウェアの購入、専門知識を持つエンジニアの人件費などが必要になるため、初期投資が大きくなりがちです。

運用・保守の手間がかかる点も、デメリットです。データベースは常に最新の状態に保つ必要があり、定期的なバックアップやセキュリティ対策が求められます。

さらに、データベースの設計ミスがシステム全体に大きな影響を与えるリスクもあります。設計段階でのエラーや不適切なスキーマ設計は、後々の運用で問題を引き起こす可能性があります。

以上のように、データベースの導入には多くのメリットがある一方で、コストや運用の手間、設計リスク、専門知識の必要性といったデメリットも存在します。

データベースが向いている・向いていないケース

データベースは、多くの情報を効率的に管理・検索・分析するための強力なツールですが、すべてのケースにおいて最適とは限りません。

データベースが向いているケースは、大量のデータを一元的に管理する必要がある場合です。例えば顧客情報や在庫管理、金融取引の記録など、大規模で複雑なデータセットを扱う企業にとってデータベースは不可欠です。

一方でデータベースが向いていないケースは、単純なデータ管理や少量のデータを扱う場合です。

Excelなどのスプレッドシートソフトで十分対応可能な場合には、データベースの複雑さやコストが無駄になる可能性があります。

データベースの選定には、具体的な使用ケースやビジネスの要件を慎重に考慮する必要があるでしょう。

データベース構築の流れ

ここからは、データベース構築の流れをわかりやすく解説します。

データベース構築方法

データベースを構築するにはまず、データベースの設計が必要です。データベース設計では、管理するデータの種類と関係性を明確にします。エンティティ関係図(ER図)を用いて、データの構造を視覚的に整理し、必要なテーブルとそのフィールドを定義しましょう。

次に、データベース管理システム(DBMS)を選定します。MySQL、PostgreSQL、Oracleなど、目的に応じた適切なDBMSを選ぶことが大切です。選定したDBMSに基づき、実際にデータベースを作成します。

次は、データの正規化です。通常は第一正規形(1NF)、第二正規形(2NF)、第三正規形(3NF)と段階的に進めます。正規化によりデータの整合性が向上し、データの重複や更新異常が減少します。

データベースが完成したら、インデックスを作成してクエリのパフォーマンスを最適化しましょう。最後に、バックアップとセキュリティ対策を実施します。

以上が、データベース構築の基本的な流れです。

データベース構築の流れ

データベース構築は、データの効率的な管理とアクセスを実現するための重要なプロセスです。以下が一般的なデータベース構築の流れとなります。

1.要件定義 システムで管理するデータの種類や量、アクセス頻度、セキュリティ要件などを明確にします。
2.データモデル設計 エンティティ関係図(ER図)を作成し、データの構造を視覚的に整理します。
3.データベース管理システム(DBMS)の選定適切なデータベース管理システム(DBMS)を選定します。
4.データベースの物理設計と実装SQLを用いてテーブルの作成やインデックスの設定を行います。
5. データ移行と初期データ投入既存システムからのデータ移行や、初期データの投入を行います。
6. テストと最適化データベースが構築されたら、動作テストを行います。
7. 運用と保守システムで管理するデータの種類や量、アクセス頻度、セキュリティ要件などを明確にします。

このように、データベース構築には複数のステップがあり、各段階での適切な対応が重要です。

データベース選びのポイント

ここからは、以下4つのデータベース選びのポイントを詳しく解説します。

  • 利用目的を考える
  • 使いこなせるものを選ぶ
  • 費用対効果が高いものを選ぶ
  • 無料版があれば試してみる

利用目的を考える

データベース選びにおいては、利用目的を明確にすることが重要です。利用目的があいまいなままでは、最適なデータベースを選定できないためです。

例えば、データの管理や検索、分析やトランザクション処理など何を重視するかによって選定基準が異なります。

データベースのパフォーマンスやスケーラビリティも、考慮する必要があります。データの増加に伴って、データベースのパフォーマンスが低下しないようにするため、適切なスケーリング手法を提供するデータベースを選ぶべきです。

コストも重要な要素です。オープンソースのデータベースは初期コストが低いですが、商用データベースはサポートや追加機能が充実しています。

使いこなせるものを選ぶ

データベース選びにおいて、最も重要なポイントの一つは「使いこなせるかどうか」です。

まず、データベースの操作に必要なスキルを確認します。SQLを用いるリレーショナルデータベース(RDBMS)は、SQLの知識が必須です。例えばMySQLやPostgreSQL、Oracleなどは高度なクエリを作成するためにSQLの深い理解が求められます。

次に、データベースの管理と運用のしやすさも考慮します。さらに、コミュニティの活発さやサポート体制も選定基準の一つです。

データベースのコストも無視できません。自社の予算に合わせて、最適なデータベースを選びましょう。

費用対効果が高いものを選ぶ

データベースを選ぶ際は、費用対効果の高さが重要なポイントです。高機能なデータベースでも運用コストが高ければ予算を圧迫し、効果的に活用できません。

まず、導入コストを考慮します。オープンソースのデータベースソリューションは初期投資が少なく済みます。ただし、これらのデータベースは自社でのメンテナンスが必要であり、技術者のスキルも問われます。

次に、運用コストを見積もります。クラウドベースのデータベースサービスは、自動的にスケールアップ・スケールダウンが可能で、インフラ管理の負担が少ないのが特徴です。

さらに、データベースのパフォーマンスも考慮する必要があります。高いパフォーマンスを発揮できるデータベースは、システム全体の効率を向上させ、コスト削減に寄与します。

無料版があれば試してみる

データベースを選ぶ際は、無料版が提供されているかの確認が重要です。無料版を試すことで、そのデータベースが自分のニーズに合っているかを確認でき、導入後のトラブルを未然に防げます。

無料版は基本的な機能を提供し、データベースの操作性やパフォーマンスを評価するための絶好の機会です。無料版を使用することで、実際の運用環境でどのように動作するかを事前に把握でき、導入後のリスクを減少させられます。

無料版を試す際は、制限の確認が必須です。例えば、データの容量制限や同時接続数の制限などがある場合があります。これらの制限を把握した上で、運用に支障がないかどうかを評価しましょう。

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まとめ

この記事では、データベースの概要からメリット、デメリット、構築の流れや選ぶポイントを紹介しました。データベースは導入すればよい、というものではなく、システムやアプリの要件によって、採用の可否やどのデータベースを選ぶかが決まります。

データベースとしてキャリアを積むためには、まずさまざまなデータベースに触れて基礎となる知識を習得することが必要です。いずれデータベースエンジニアとして活躍するために、まずは自分でデータベースを構築してみてはいかがでしょうか。

データベースとは?メリット・デメリットや選び方を解説

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